第17回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル 「情熱と熱狂」をテーマに上映 観客賞はテレビ朝日の映画『黒川の女たち』

編集広報部
第17回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル 「情熱と熱狂」をテーマに上映 観客賞はテレビ朝日の映画『黒川の女たち』

「第17回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」が27日から東京・高円寺で開催された(11日まで)。今回は「情熱と熱狂」をテーマに特集企画が組まれた。ドキュメンタリーが描く個人の"情熱"や信念が大衆に広がった時に何が起こるのか――。プロパガンダとして利用され"熱狂"を生み出した歴史もあるドキュメンタリーを「情熱と熱狂」から捉え直すのが企画趣旨だ。

同特集の上映ラインアップには、1934年にドイツ・ニュルンベルクで行われた"意志の勝利"と題されたナチスの大規模な党大会の全貌を記録した映画史に残る問題作『意志の勝利』(監督:レニ・リーフェンシュタール、1934年、ドイツ)のほか、202412月に韓国で突如宣布された"非常戒厳"での国家権力による言論弾圧とジャーナリストたちの劇的な闘いを描いた『非常戒厳前夜』(監督:キム・ヨンジン、2025年、韓国)などの8作品が並んだ。各作品の上映後は、制作者や研究者らによるトークショーを通じて作品への理解を深めた。

このほかに「ゲストセレクション」として、ドキュメンタリー監督の大島新さんのセレクションで『ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう』(監督:平良いずみ、2025年)、映画監督の是枝裕和さんのセレクションで『戦後80年 内田也哉子ドキュメンタリーの旅 戦争と対話 #6いのちと向き合う』(ディレクター:中村育子、プロデューサー:手塚孝典・三瓶祐毅、企画:阿武野勝彦、2025年、信越放送)をはじめとする6作品などが上映された。

コンペティション部門の大賞作品には『BLIND SPOT 見えない"隣人"』(ディレクター: David Wachsmann・酒井有華子・豊田瑠璃、プロデューサー:Mohamad Babai・内山拓、2025年、NHK)が選ばれた。また、全上映作品を通じて満足の高かった作品として観客の投票により決まる「観客賞」は『黒川の女たち』(監督:松原文枝、2025年、テレビ朝日)が受賞した。

コンペティション部門の大賞以外の入賞作品は次のとおり。

『三角屋の交差点で』(監督:山田徹、2025年)
『メ〜テレドキュメント 掌で空は隠せない〜木本事件の99年後〜』(ディレクター:村瀬史憲・岡本祥一、2025年、名古屋テレビ放送)
『戦後80年 僕の日本人助産師を探して』(ディレクター:房満満、2025年、NHK
『原爆資料館〜語り継ぐものたち〜』(監督:斉藤俊幸・立川直樹、2025年、広島ホームテレビ)

同フェスティバルは2010年から東京・杉並区の劇場「座・高円寺」で開催している。テレビ、映画を問わずドキュメンタリーを、特集テーマに沿った作品とゲストセレクションによる作品を中心に上映するほか、コンペティション部門で公募されたドキュメンタリー作品の中から入賞作を選出し、大賞を決定する。

同フェスティバル公式サイトはこちら(外部サイトに遷移します)。

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