2025年秋のテレビ改編①(午前・午後帯) 独自コンテンツを多角的に発信

編集広報部
2025年秋のテレビ改編①(午前・午後帯) 独自コンテンツを多角的に発信

民放onlineは今秋の新番組について、民放連会員の地上テレビ127社とBSテレビ13社にアンケートを行った。地上テレビの自社制作ローカル新番組とBSテレビの自社制作新番組の回答から、今回は午前・午後帯のピックアップ番組を紹介する。

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地域を元気づける新たなバラエティに挑戦

青森テレビ岩手めんこいテレビ秋田テレビは、3局共同制作の『北東北発!ときめきスタート』(土または日〔月1回〕、14:00~14:55〔不定期〕)を開始。今江大地さん、ふぉ~ゆ~の辰巳雄大さん、室龍太さん(=冒頭画像、左から順)の俳優3人が北東北を訪れ、心ときめく魅力を見つけ発信するバラエティ番組。番組制作部長の工藤哲人氏は「当社の情報番組『サタデーファンキーズ』(土、10:50~11:45)でMCを務める河合郁人さんとのご縁から、STARTO ENTERTAINMENT社の才能豊かな俳優陣を起用し、地域活性化につながるいままでにない番組を作りたいという思いが湧いた」と話す。工藤氏は「北東北3県を舞台に、キー局に頼らない新しいコンテンツを作ろう」と、系列を超え青森テレビ、秋田テレビに共同制作をオファー。3局の若手ディレクターが中心となって制作し、SNS・YouTubeなど放送外の展開も好調で、東北を訪れる人やUターン・Iターンが増えるきっかけとなることを目指す。

テレビ長崎『ぐるっパ!』(土、10:50~11:50)は、県内初のクイズバラエティ。人気料理店を舞台に出演者が「人気メニューベスト8」を予想するグルメコーナーや、旬のイベント会場からの生中継など、長崎の"いま"が詰まった1時間を届ける。

番組から子育てを応援

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群馬テレビは教育番組『ピコラネ』(土、8:00~8:15)をスタート。タイトルの「ピコ」は子どもなどをイメージする「小さい」の意、ラネは惑星の「プラネット」からの造語で、群馬県のマスコット・ぐんまちゃんをはじめとする出演者が、広大な宇宙に広がる「ぐんま系」を舞台に、県内の市町村をモチーフにした惑星を冒険する。歌やダンス、クイズなど多彩なコーナーを通し、子どもたちの知識やできること、得意なことを楽しく増やす。視聴者から寄せられた「ミンナノグンマCHANCE!」のダンス動画は番組内で放送。また、親子のお出かけスポットも紹介し、「親子で見てもらえる『子育て応援番組』を企画した」と取締役報道制作局長の瀧本義久氏。本編の手話放送や、TVerの見逃し配信、群馬県のYouTubeチャンネルでも公開するなど、子どもの情操教育の場を幅広く提供。瀧本氏は「子どもにもわかりやすく、見やすくなるよう心がけた」と語る。

ローカルな情報番組で地域の魅力や課題を深堀り

TVQ九州放送『土曜のド!』(土、11:00~11:55)は、強調を意味する"ド"をキーワードに、ドうする? ドうなの? ド定番、ドラマチック......街に埋もれた情報を感"ド"高く届ける生放送の地元情報番組。「さまざまな企画を予定しているが、"ド"縛りの企画の命名に、早くも『ド~しよう......』(苦笑)」とコンテンツ戦略部次長の結城亮二氏。MCは1時間生放送の情報番組は初挑戦となる櫻井譲士アナウンサーと岡田桃佳アナウンサー。ネコのパペット「ドドさん」を迎え、スタジオのかけ合いやVTRも非常にフレッシュな番組だ。結城氏は「回を重ねていくうちに固まっていくだろう『ドドさん』のキャラ設定にも注目」とし、土曜のお昼といえば『土曜のド!』を目指し、認知"ド"向上への意気込みを語った。

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東京メトロポリタンテレビジョン『Wake Up 7』(月~金、7:00~7:30)は「東京の朝は記者の言葉から!」と、同局の報道部記者が毎日出演し地域課題を深堀りする生放送の情報番組だ。週末の東京に特化したハイパーローカルの天気コーナーや、東京新聞の記者やデスクによる、紙面で伝えきれない裏側の解説コーナーなど、東京都の独立局ならではの地元密着感が魅力だ。

地元で輝く次世代の才能を発掘

IBC岩手放送『セカトビ!〜世界に飛び出せ!岩手のアスリート〜』(土、7:15~7:30)を開始。スポーツで岩手から世界へ飛び出そうと励む、小中高生を中心とした次世代アスリートを紹介する。番組を通じて県内のスポーツシーンを活性化し、選手たちの頑張りを深く浸透させながら、県を挙げて応援していけるような機運づくりを目指す。

琉球放送『ブラマヨ小杉の沖縄ゲンセキMAP』(土、9:58~10:25)は、スポーツ・芸能などさまざまな分野で活躍する金の卵「ゲンセキ」を発掘するドキュメントバラエティ番組。沖縄から全国・世界を目指して輝く次世代の「ゲンセキ」を、県内だけでなくTVerで全国へ発信する。コンテンツ制作局コンテンツ制作部の野崎洋平氏は「支える家族・指導者の視点も入れた。スタジオの小杉さんも父親目線でコメント」と幅広いターゲットに見てもらう工夫を語った。野崎氏はタイトルについて「沖縄×ブラックマヨネーズ・小杉さんの意外性をキャッチにし、なるべく番組内容が伝わるように。『ゲンセキ』というキーワードとともに番組も愛されてほしい」と述べた。初回放送は個人ALL同時間帯1位と好スタートを切った。

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