【インタビュー 小芝風花さん】ラジオは自分の素を出せるところ ドラマ『波よ聞いてくれ』でパーソナリティに挑戦中

編集広報部
【インタビュー 小芝風花さん】ラジオは自分の素を出せるところ ドラマ『波よ聞いてくれ』でパーソナリティに挑戦中

「小芝風花さんがキレキレで最高」「その滑舌が素晴らしい」「期待してたけど、想像の斜め上をいく面白さ!」......第1話のオンエア中からSNSで絶賛が相次ぎ、トレンド上位に躍り出たのが4月21日から始まったテレビ朝日の連続ドラマ『波よ聞いてくれ』(金、23・15~24・15 ※一部地域で放送時間が異なります)。ラジオ局を舞台にパーソナリティ役を演じる小芝風花さんに話を聞いた。

小芝 風花(こしば・ふうか)
1997年4月16日、大阪府出身。2011年、「ガールズオーディション2011」で3万5,000人のなかからグランプリに選ばれる。12年、ドラマ『息もできない夏』(フジテレビ)で俳優デビュー。14年、『魔女の宅急便』実写版映画で主人公キキを演じる。以後、『あさが来た』『トクサツガガガ』『パラレル東京』(NHK)、『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日)、『彼女はキレイだった』(関西テレビ・フジテレビ)などのドラマに出演。4月21日から『波よ聞いてくれ』に出演中。


――ラジオパーソナリティを演じるにあたって、どんな役づくりを?
スープカレー店でアルバイトをしている女の子(役名:鼓田ミナレ)がひょんなことから地元のラジオ局でパーソナリティに抜擢され、あれよあれよと深夜に冠番組を持つことに......そんな物語です。素人が好き勝手にしゃべってるっていう設定だから、実は特になにもしてないんですよ(笑)。

ただ、第1話の台本を読んだところ、とにかくずーっとしゃべっていて、破天荒で、やさぐれたヒロインなんですよ。とてつもないセリフ量、しかも長セリフ。一人でダーッとしゃべるシーンが多いので、何回も読んで練習するしかありませんでした。お芝居って、基本的には相手の方とのキャッチボールじゃないですか。セリフは覚えるけど、自分のなかで"こういうお芝居"って決め込まずに現場に入ることが多いんです。だけど、今回はひたすら自主練。家でも、撮影本番の熱量と勢いで練習しています。

――ふだんラジオはお聴きになりますか?
忙しいこともあって、あまり聴いてないんです。でも、10代のころレギュラーで出演させていただいたことがあって、そのときは一人で担当させていただいておりました。今回演じてみてわかったのは、テレビとは違う距離感で聴いてくださっている方とコミュニケーションがとれる場なんだなっていうこと。テレビのバラエティだと、わりと緊張しちゃうんですよ。でも、ラジオならもっと素の自分を出せるんじゃないか......。次に機会があれば、誰かと一緒に、リスナーさんからのメールに「ああでもない、こうでもない」みたいな感じでワイワイと話し合えるような番組をやってみたいですね。

――ラジオ局のシーンはエフエム栃木(RADIO BERRY)で撮影されているとか
しゃべる側ももちろんですが、ガラスの向こうのサブにとても興味を持ちました。いろんな調整卓が並んでいて、ミキサーさんとかスイッチングとか。これでこんなSE(効果音)が出るのか! こういう機材やスタッフさんのおかげで、自分たちの声が電波に乗っていくんだな、と。

――今回は初めての金髪で外見もキャラ変ですね
「ラッキー!」でした。こういう役じゃないと髪の毛とか染められないので(笑)。いままでの役づくりは内面から入るほうでした。台本を読んで、その人物の感情の移り変わりを考える。この人とはこういう関係性なんだ、こんな想いを持ってるんだな......それをくみ取っていくのが先なんですが、今回は完全にビジュアルから入りましたね。

髪を金髪にして、衣装合わせをして。ミナレのちょっと強めの個性的なファッションが実感できると、テンションが上がるんですよ。そこからエンジンがかかってきて、クランクイン前はどうしたらいいのか不安で仕方なかったのが信じられないぐらい、楽しみながらこの役を演じさせていただいてます。

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――『波よ聞いてくれ』はマンガが原作です。"形から入る"という点でどの程度原作を意識しますか
めちゃくちゃ意識します。小説もそうですが、原作ものには原作のファンがいらっしゃいます。特にマンガの場合、表情とか見た目がもろに出ちゃってますから。原作好きの方にも楽しんでもらえるよう、すごく意識します。何より原作者へのリスペクトを忘れないこと。原作者から、「原作とは別物」だと思われたらやっぱり悲しいので。そのうえで、二次元ならできても三次元ではできないことだったり、逆に三次元だからこそできることもあるので、そこを肉づけしたり、削いだりしていく。

原作の沙村広明先生が似顔絵を描いてくださったんですよ。しかも2枚も。最初は原作のミナレと私のミナレを2人並べて。そしたら、全然似てないからって、もう1枚描きますと言ってくださり、つい先日のお誕生日に私そっくりのミナレをプレゼントしてくださいました。うれしかったですね。

――『波よ聞いてくれ』の見どころを
ミナレがラジオと出会ってからの爆発力はもちろん、つい彼女に目が行ってしまいますが、出てくるキャラクターがみんな面白いんですよ。ミナレを見いだすチーフディレクター役の北村一輝さん、人気パーソナリティを演じる平野綾さん......個性豊かで。この顔ぶれが動くことで、本当に予想できない展開が待ち受けています。見ていて飽きないし、ワクワクすると思います。何回見ても違う面白さが発見できる作品だと思うので、ぜひ一度だけじゃなくて何度も見ていただけたらうれしいです。

――これからどんな役柄を演じたいですか?
今回もそうですが、陰か陽かでいうと陽の役が多いので、本当に陰な、人間のどろっとした部分が出るような役や、ちょっと悪い役や猟奇的な役とかも演じてみたいですね。

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<『波よ聞いてくれ』第5話より

取材・構成=「民放online」編集担当・西野輝彦)

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