民放onlineは今秋のローカル新番組について、地上民放テレビ127社にアンケートを行った。この回答から今回は午前・午後帯の番組を紹介する。局や番組発のキャラクターを活用した番組のほか、報道・情報番組の新設、子どもや学生の活動を紹介するものが始まった。
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キャラクターの多展開
自局や番組発のキャラクターを活用した事例が見られた。サンテレビは自局のキャラクター「おっ!サン」の初の冠番組『おっ!サンのギリギリホライズン』(木、17・00―17・15)を組んだ。「偶然生まれた放送枠をなんとか埋めるべく誕生した番組」としており、実写の「おっ!サン」がゲストとトークを繰り広げる(=冒頭写真)ほか、同局のアーカイブ映像を「おっ!サン」とともに振り返る「時空旅行」や県内のさまざまな場所を取り上げる「名所探訪」といったコーナーを展開している。制作を担当する編成部は「過去の映像はテレビ局ならではの財産。季節感を意識して貴重映像を届けている」とコメントした。
北海道文化放送は、放送およびYouTube配信しているサウナの番組『&sauna』のキャラクター「サクマくん」を主人公とするアニメ『ととのえ!サクマくん by&sauna』(日、11・45―11・50)をスタート。今年4月にファイントゥデイ社のボディケアブランド「シーブリーズ」とコラボした際に、全国のサウナ施設に掲載した漫画形式のコラボポスターをベースにアニメを制作することに。「サウナファンだけでなく、アニメや声優のファン、ファミリー層に『サクマくん』へ親しみを持ってもらいたい」と上村俊・東京支社営業部副部長。「IP(知的財産)としての活用以外に、『サクマくん』は広告活動にも利用できる。キャラクタービジネスの可能性を感じている」と語る。
<北海道文化放送『ととのえ!サクマくん by &sauna』>
テレビ埼玉『テレ玉くんと踊ろう!with赤ちゃんズ』(金、15・00―15・05)では、子どもや赤ちゃんが同局のキャラクター「テレ玉くん」と、前山田健一(ヒャダイン)作曲の『テレ玉くんのうた』で一緒に踊る。
報道・情報番組を強化
富山テレビはレギュラーでは初めてのオピニオン番組『BBT報道シンそう富山』(日、8・25―8・55)をスタート。地元の課題について専門家やキーパーソンを招いて議論する番組で、奥田一宏と深津麻弓の両キャスターが普段のニュースでは伝えきれない詳しい情報を視聴者に届ける。堀田能州・報道制作局長は「番組を通じて、記者やディレクターの取材力を強化するとともに、ゲストに招く政治家や有識者との人脈を広げることも目的としている」とコメント。水曜深夜には拡大版を放送し、YouTubeでも配信している。
<富山テレビ『BBT報道シンそう富山』>
メ~テレは朝の情報番組『ドデスカ!』を夕方にも進出させ、『ドデスカ!+(プラス)』(月―金、15・40―16・48、18・15―19・00〔月、―18・57〕)を開始した。『ドデスカ!』のコンセプトである「暮らしに役立つ」「今、知りたい情報をお届け」「地元を盛り上げる」をより強化していく。関西テレビは昼ワイド『旬感LIVE とれたてっ!』(月―金、13・50―14・45)をスタートし、暮らしに寄り添うニュース・情報番組を目指す。
山口、大分、熊本のANN系列局でワイド番組が始まった。山口朝日放送の夕方ワイド『YOU!どきっ』(月―金、16・00―16・48)は視聴者との双方向性を狙ったコーナーや、エフエム山口との連動企画などに取り組む。大分朝日放送は月―木曜に放送中の夕方ワイド『じもっと!OITA』に続いて、金曜に情報番組『もっと!』(15・43―18・48)をスタート。熊本朝日放送『くまもと Live touch』(月―金、18・15―19・00)では、難しい話題を分かりやすく伝えていく。
子ども・学生を応援
青森テレビは『サポドリ Support Your Dreams』(第4土、10・45―11・00)をスタート。県内でスポーツや芸能など、さまざまな分野で頑張る子どもをお笑いコンビのよゐこの有野晋哉が応援する。テレビユー福島は4年ぶりに有観客で9月に開催された「こども音楽コンクール福島地区大会」の模様を届ける『TUFこども音楽コンクール』(月―金、5・10―5・20)を編成。『Dream Journey~夢をつむぐ旅~』(日、11・24―11・30)では、環境やエネルギー問題などに取り組む大学や高等専門学校の学生を取材する。琉球朝日放送『未来を創る~琉球frogs15年の歩み~』(金、18・55―19・00)では、沖縄発の人材育成プロジェクト「琉球frogs」の今を伝える。