第70回前島密賞贈呈式 岡山放送が民放事業者として初受賞

編集広報部
第70回前島密賞贈呈式 岡山放送が民放事業者として初受賞

通信文化協会が主催する第70回前島密賞の贈呈式が410日、都内で行われた。

岡山放送(OHK)は、手話放送を通じた共生社会実現に向けた取り組みが評価され、民間放送事業者として初の受賞(2025年3月6日既報)。中静敬一郎社長が表彰状を受け取った(=冒頭写真㊧)。

OHKは1993年から30年以上、ろう者とともに手話放送を継続。地域のろう団体と「OHK手話放送委員会」を立ち上げ、テレビ独自の手話表現の考案や的確な手話表現を追求している。また、2022年には日本で初めてスポーツのリアルタイム手話実況を実施したほか、手話実況者を育成するアカデミーを設立。さらに、チャリティ・ボランティアに頼らない持続可能な放送スタイルを目指し、手話協力としてスポンサー企業名を表示することで制作費を確保するなど普及を進めている。

これら30年で創出された取り組みは「岡山モデル~Inclusive Broadcasting~」と呼ばれ、手話放送普及はもとより、障がい者対応を超えた情報伝達手段へと発展。グルメや観光、文化・芸術、スポーツ、CMなどに対応の幅を広げ、国内外で高く評価されている。

OHKは「受賞を励みに、"情報から誰一人取り残されない社会"の実現を目指し、より一層情報アクセシビリティ活動を推進していく」とコメントしている。

同賞は情報通信および放送事業の進歩発展に対する優れた功績を顕彰している。今回はOHKを含めた16件で28人・2団体が受賞した。受賞者一覧やその功績は、通信文化協会のウェブサイトに掲載されている。

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