テレビ宮崎は2020年、開局50周年の節目に「宮崎県民に感謝の気持ちを伝えたい」との思いからドラマ「ひまわりっ~宮崎レジェンド~」(1話15分・全10話)の制作に挑戦しました。そして、今年5月16日から同ドラマの第2弾(月―金、18・45―19・00)を放送しました。
宮崎出身の漫画家・東村アキコさん原作「ひまわりっ~健一レジェンド~」を実写化したドラマは、県民性やグルメ、地域ネタが盛り込まれた"宮崎あるある"満載の超ローカルコメディ。宮崎での放送を皮切りに県外の30局で地上波放送され、「ひまわりっ」の輪は全国に広がりました。想像以上の反響に驚きました。
潤沢な予算や人員がないローカル局にとってドラマ制作のハードルは決して低くありません。それでも第2弾に挑戦できたのは、続編を望む多くの声があったからです。
第1弾は「県民への感謝」、第2弾はローカル局の生き残りをかけて「次の50年につながるコンテンツ制作」を目指しました。第2弾の実現に向け全社・全部署を横断した約40人のプロジェクトチームを発足。メンバーは若手から中堅が中心で、「地域の活性化」「話題性」「新たな収益モデル」の3つをキーワードに部署・世代・役職に関係なく連日連夜アイデア・意見をぶつけ合いました。
<プロジェクトチームや監督、社外スタッフの皆さん>
私たちが出した答えは、「宮崎にとことんこだわった県民参加型」の番組にすることでした。宮崎により特化することで、コンテンツの独自色と価値を高め、宮崎を全国に発信する。まさに宮崎県民総力戦のドラマコンテンツです。
キャストは第1弾に続き主演の平祐奈さん、高橋克典さんなど豪華俳優陣に加え、第一線で活躍する宮崎出身の俳優・芸人さんを新たに多数起用。エキストラは県民から公募しました。県内8つの自治体とタイアップし、ロケ地を県内各地に拡大してオール宮崎ロケで撮影を行いました。そして、ドラマの世界観を県内外の方に体験してもらうため、テレビ宮崎初となるクラウドファンディングを実施し、宮崎空港などに巨大フォトスポットを設置しました。自治体・地域との連携を強め、ドラマを通してふるさとの魅力を全国に発信する今回の取り組みは、ローカル局だからこそできる新たなコンテンツ制作だと考えています。
ドラマは、宮崎エリアで放送した後、TVerなどの動画配信で全国に発信。ローカル局の独自性と機動性を活かした今回のドラマコンテンツが、交流人口や移住者の増加など地域の活性化につながればうれしく思います。