民放連 「民放メディアリテラシーポータルサイト」を開設

編集広報部
民放連 「民放メディアリテラシーポータルサイト」を開設

民放連はこのほど、会員各社のメディアリテラシー活動に関するウェブサイトへのリンクをまとめた「民放メディアリテラシーポータルサイト」を開設した。

5月21日時点で51社65件のリンクを掲載、▽学校などに社員を派遣し、情報の扱い方を説明する"出前授業"、▽放送局の仕事や、情報発信までの対応を見学しながら学ぶ局内見学(校外学習)、▽メディアリテラシー教育に関するウェブサイトや教材――などが主なリンク先となっている。情報は随時更新していく。

同ポータルサイトは、各社のメディアリテラシー向上の取り組みを周知するとともに、学校教育などでメディアリテラシーに関心を持った際、容易にアクセスできるようにし、デジタル化の進展にともない偽・誤情報が社会問題となる中、リテラシー学習促進の一助となることを目指している。

メディア論やメディアリテラシーが専門の飯田豊・立命館大学教授は、同ポータルサイトへの期待や意義について、民放onlineに次のとおりコメントを寄せた。

放送局を主体とするメディアリテラシー活動は国際的にも珍しく、2000年代以降、局内見学や出前授業、番組制作体験やワークショップなど、各局の資源を活かした多様な実践が展開されています。長年にわたって継続し、地域に根付いている取り組みも多い半面、こうした活動の意義や効果、具体的な方法論などは広く共有されていません。このサイトの開設が今後、局の垣根を越えた交流や連携を促していくことを期待しています。

また、四半世紀のあいだにインターネットが普及し、一連の活動の意味合いは大きく変わりました。送り手と受け手が対話を通じて相互理解を深め、これからのメディア社会のあり方について共に考える活動も目立ちます。その結果、送り手自身が仕事の意義を再認識し、放送に対して新たな視点を獲得できるといった成果もあがっています。こうした知見や経験の蓄積は、必ずしも放送業界に限らず、広く社会全体で共有する価値があると考えています。

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