米ローカルメディアのデータ収集・評価・分析・資金融資を手がけるBIAアドバイザリー・サービシズ(本社バージニア州)がこのほど、ローカルテレビ局グループの年間収益トップ30(2021年データ)を発表した。他を圧倒しての1位は前年と変わらず、全米115市場を所有するNexstar Media Groupの約40億ドル。広告収益が約19億ドル、番組の再送信(リトランスミッション)収益が約21億ドルという内訳だった。Nexstarはミッション・ブロードキャスティングと提携しており、収益は2社傘下のテレビ局のものを合わせた数字となっている。
2位以下トップ5は、スタンダード・ジェネラル(51市場、約27億ドル)、Gray TV(124市場、約26億ドル)、シンクレア(85市場、約25億ドル強)、FOX TV(18市場、約25億ドル弱)。6位以下トップ10は、CBS TV(18市場、約23億ドル)、コムキャスト/NBC(31市場、約21億ドル)、ABC/ディズニー(8市場、約15億ドル)、EWスクリプス(73市場、約13億ドル)、ハーストTV(26市場、約12億ドル)という順の結果だった。シンクレアもNexstar同様、提携先傘下の局の収益を合わせた数字だ。
前年と比較しての大きな変化は2つ。一つは前年3位だったテグナが、2位のスタンダード・ジェネラルに既に組み込まれていること。2社の合併はFCCの承認待ちだが、合併は確実と見て算出しており、これによって、前年2位だったGray TVが3位に落ちている。もう一つはNexstar同様、スタンダード・ジェネラルとシンクレアで、再送信収益が広告収益を上回ったことだ。ローカル局の収益源として今後、再送信収益は注目する必要があるとBIAは指摘している。