開設資金で1320万ドルの助成金 グローバル・ファクトチェック基金に グーグルとユーチューブ

編集広報部

NPOポインター・インスティチュート内の国際ファクトチェックネットワーク(The International Fact-Checking NetworkIFCN)と、グーグルおよびユーチューブが11月末、ファクトチェック機能向上にむけた提携を発表した。偽・誤情報の流布を世界規模で防ぐことを目的に、グーグルとユーチューブからIFCN1,320万ドルの助成金が提供される。

発表によると、助成金の大部分に当たる1,200万ドルは、IFCNの新たなイニシアチブ「グローバル・ファクトチェック基金」の設立に充当される。この基金は、2023年初頭に開設される予定で、IFCNに加入する世界65カ国・80以上の言語による135を超えるファクトチェック機関の運営支援に充てられるという。各機関への充当金の割合や算出方法は、基金設立時に発表される。

グーグルとユーチューブは、「誤情報の発見と処理は世界的な問題。正しい情報を広め、誤情報による悪影響を可能なかぎり減らすために、この新基金は世界中のファクトチェック機関のさらなる充実と、新たな創設を支援するもの」などとコメント。助成金は新技術の導入やデータベースの拡大、認証ツールの最適化、データ処理容量の拡大などに使われる見込みだ。このイニシアチブの恩恵はグーグルとユーチューブ自身も受けるとし、2020年から6カ国で設けているユーチューブ上での「ファクトチェックパネル」を、今後より多くの国へと拡大していく予定だ。

IFCNは、「これまで以上にファクトチェックが必要とされている今、グーグルおよびユーチューブとの提携のおかげで、世界中のファクトチェック機関に経済的支援を提供できる。社会が正しい方向に進むための第一歩だ」と述べている。

最新記事