エフエム香川『勝手にシネマニア』 放送1,500回突破記念イベントを開催

編集広報部
エフエム香川『勝手にシネマニア』 放送1,500回突破記念イベントを開催

2023年12月30日に放送1,500回を突破したエフエム香川の『勝手にシネマニア』(土、18:00~18:15、【再放送】火、12:30~12:45)は、会社員(現在は定年退職)で映画通の帰来雅基(きらい・まさき)さんと、エフエム香川のパーソナリティ(現在はフリーアナウンサー)で映画が大好きな中井今日子(なかい・きょうこ)さんの映画マニア2人が、映画マニアに向けて、映画についてしゃべりまくる15分間の番組です。

1995年4月1日に開始してから、曜日も時間も変えることなく放送を続けています。来年には30周年を迎える同番組が、6月29日に「記憶の小箱presents 勝手にファンの集い。」を高松市で開催しました。番組の歴史とあわせてイベントのもようを、エフエム香川制作技術部・岡内雄司グループリーダーに伺いました。

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究極のミーハー男・帰来雅基さん=㊧、永遠の映画少女・中井今日子さん=㊨>

――番組開始の経緯は
当時パーソナリティだった中井さんが、大好きな映画の番組をぜひやりたい! との熱い思いで、会社員で素人ながら映画マニアとして有名な帰来さんに相棒としてお声がけして、一緒に番組をスタートしたそうです。番組発のイベントとして、翻訳家の戸田奈津子さん、映画評論家の浜村淳さんをお招きしたり、監督が実際に解説する映画鑑賞会を開催したりしていました。

――番組のオープニング「バックトゥエイティーズ」はどんなテーマですか
番組のリスナーはある程度年を重ねた方が多く、懐かしんでもらうおうということもありますが、80年代は邦画にしろ、洋画にしろ、いまの映画の元になるような、シリーズ作品の原点や、大作が作られた時代なので、番組でも振り返りを多くしていこうとの思いを込めました。

――番組は、映画情報たっぷりでお2人の息のあったトークが魅力です
前半のメイン、おたよりのコーナー、エンディング、来週の予告という構成とその秒数は大枠で決まっていますが、細かい台本は実はほぼないです。なんとなく、季節の映画や公開が近い映画などのテーマを決めることはありますが、完全なフリートークです。番組は収録ですが、いつもほぼ時間通りの1テイクで、編集もほとんど必要ないレベルです。

――映画のタイトルや俳優の情報などが、すらすら出てくることに感心しています。台本なしの1テイクとは驚きです
私も本当にパーソナリティ2人の記憶力にびっくりしています。帰来さんに伺うと「とにかく好きだからできるんじゃないか」とご謙遜されるんですけど、2人とも年を重ねながらも、必ず週に1本、新しいテーマでフリートークされるのは、とてもすごいことだと思っています。

――1,500回突破記念イベント「記憶の小箱presents 勝手にファンの集い。」(=冒頭写真)はどうでしたか
映画好きのこじんまりした会をやろうと企画し、それならリスナーの方と距離が近いイベントにしたいと考え、50人限定にしました。チケットも、私たちが想定したよりも早くソールドアウトしました。シネマニア30年の歴史を語るコーナーや、参加者からのリクエストを紙でもらい、その場でランダムにひいて、2人の記憶をたよりに解説するコーナーを実施しました。また「映画人生この一本」として、映画マニアである参加者に邦画、洋画それぞれを選んでもらいました。パーソナリティから何も伝えていなかったにもかかわらず、邦画の1位は『砂の器』(他同率3作品)で、帰来さんが大好きで何度でも繰り返し見た作品、洋画の1位は『タイタニック』で中井さんが劇場でもっとも見た作品と、運命的な結果になり、会場は大盛り上がりでした。

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<1,500回突破記念イベント「記憶の小箱presents 勝手にファンの集い。」のようす>

――参加者の反応はいかがでしたか
1本の映画をメインとせずに番組独自のイベントを開くのは今回が初めてでした。結果として、非常に純度の濃い、番組のリスナーが集まり、40歳代から80歳代までお越しいただきました。なかには、放送1回目から聴いている徳島在住の方も参加していただき、あらためて番組を支えてくださっているファンの存在を感じました。

――このイベントは、同窓会のようにも感じます
まさにそうです。同じ時代を生きた人たちが集まって、映画、音楽、文化を語らいながら時間を過ごしましょうというイベントでした。やっぱり覚えていることで楽しめる人生があると思いました。このイベントは、スポンサーとして日本新薬株式会社様にご協賛をいただきました。ご担当の清成能久さんが映画好きとのことで、登壇までしてもらいました。規模は小さいですが、エフエム香川らしく小回りが利く分、アイデアがたっぷり詰まったイベントになったかなと思います。

――番組では、実際に映画館の支配人がゲストにいらっしゃることもあるそうですね
見立てとしては、2人でこれまでに1万本以上、劇場で映画を見ています。年間だと、中井さんは200~250本、帰来さんは100~150本の映画を劇場で見ています。数字としてインパクトがありますよね。2人とも、映画館で映画を見てほしいとの思いもあり、番組当初から香川県の映画館の支配人とは交流がありました。いま、香川県には4つの映画館がありますが、そのうち3つがイオンシネマで、もう1つが単館になります。12月には、3つのイオンシネマの支配人を番組にお招きし、その年の総括を行っています。

――次なる目標として2,000回を目指すとイベントでおっしゃっていました
順調に行けば、2033年8月6日予定の2,000回を目指すのはもちろんです。ただ、直近の目標は、「美味シネマ(おいしねま)」のようなイベントを復活させたいと思っています。「美味シネマ」は2011年から開始し、コロナの影響もあって最近は実施できていませんが、映画を上映し、その映画に出てくる食事をホテルのシェフに作ってもらい、実際に食べながら、語らうというイベントです。ぜひ、楽しみにしていただければと思います。

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<取材に対応いただいた、エフエム香川・岡内さん>

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