【2021年日本民間放送連盟賞 最優秀受賞のことば(テレビエンタ―テインメント)】山口放送 俺たち ウォーターボーイズ!!

田村 康夫
【2021年日本民間放送連盟賞 最優秀受賞のことば(テレビエンタ―テインメント)】山口放送 俺たち ウォーターボーイズ!!

人口3,000人の小さな町・阿武町を盛り上げようと若者たちが結成したシンクロナイズド(アーティスティック)スイミングチーム「ABUウォーターボーイズ」を追った番組です。500人の観客をたちまち笑顔にするダイナミックで元気な演技。その陰にある努力や苦悩を5年にわたり記録しました。彼らの「一生懸命」は必ず誰かの心を動かす――そう信じ、取材を続けました。

男子シンクロの花形は、ジャンプ。「ジャンパー」が宙を舞った瞬間、大きな拍手が起こります。一方で華やかな大ジャンプの足元には、ジャンパーを飛ばすための「土台」と呼ばれるメンバーがいます。観客の多くはジャンパーに注目し、土台に目をやることはありませんが、ジャンプの高さや安定感のカギを握るのは他でもない土台です。当番組は今回、まさかの大ジャンプで身に余る評価を頂きました。多くのスタッフが頼もしい「土台」となり、番組を支えたおかげです。私もその一員として、彼らの思いを世に発信できたことを誇りに思います。今後も、高く大きく飛ばせる土台を目指します!

最後に、私たちの制作意欲を駆り立て続けてくれたチームの皆さんには、心からの感謝を捧げます。「いつ来てもいいですよ! 更衣室もお好きに撮って下さい!」。そう言われ、始まった取材。そのオープンな姿勢に私たちが助けられてきたことは言うまでもありません。マスコミがマスゴミなどと揶揄される昨今ですが、彼らからはメディアへの期待と信頼を感じます。その期待を裏切らない放送人でありたいと、今、改めて思います。


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