グローバルメディア投資・調査会社のMagna社は9月27日、2021年の米広告費は前年比23%増の2,780億ドルとの予測を発表した。全体的な経済の回復や東京五輪に伴う支出などを受け、6月の予測(15%)を上方修正した。米広告費は上半期で前年比32%増の1,300億ドルに達している。Magna は、長引くコロナ禍で変化したライフスタイルを企業・ブランドが的確に捉え、主にデジタル広告で消費者にリーチしたことが要因だと分析している。
さらに、22年は2月の北京冬季五輪や秋の中間選挙の出稿と相まって12%増と、2桁の成長が続くと予測。史上初の3,000億ドル超えは確実で、最高3,100億ドルに達する可能性があるとしている。
上半期の広告費をメディア別に見ると、地上波局・ケーブルテレビ局の全米向け広告が10.2% 増の195億ドル、ローカル地上波局およびローカルケーブル局が13%増の78億ドル。配信プラットフォーム(CTV、OTT、AVOD)は41.3%増の26億ドル、ユーチューブやTwitch などのデジタルビデオプラットフォームは68.3%増の58億ドルだった。ラジオは29%増の72億ドル、紙媒体はほぼ横ばいの77億ドルとなっている。