【2021年日本民間放送連盟賞 最優秀受賞のことば(技術)】フジテレビジョン 災害情報カメラ収録システム 「TOREZO」の開発~日本全国に広がる情報カメラ映像の自動送出を実現

鈴木 健司
【2021年日本民間放送連盟賞 最優秀受賞のことば(技術)】フジテレビジョン 災害情報カメラ収録システム 「TOREZO」の開発~日本全国に広がる情報カメラ映像の自動送出を実現

現地の状況をリアルタイムに伝えることができる情報カメラの映像は、地震や台風などの災害報道にとっては欠かせないものです。私たちは全国に広がるその情報カメラを有効活用したいという思いでTOREZO(トレゾ)を開発しました。

このシステムでは、フジテレビ系列局で所有する200台以上の全ての情報カメラ映像をキー局やクラウドに集め、それをリアルタイムに放送することができます。また、気象庁からの地震速報データを基に、震源地に近い情報カメラが捉えた地震の揺れの映像を人の手を介することなく、自動的に切り出すことが可能です。これらの機能を全ての系列局で使用できるようにしたことで、全国で迅速な災害報道が可能となりました。「いち早く地震の映像を放送することができた」と系列局内でも好評を頂いています。

本システムの開発には構想から運用するまで2年もの歳月がかかりました。系列28局の意見をまとめ、皆にとって使いやすいシステムを考え、全国にある情報カメラのシステムを北海道から沖縄まで一つ一つ更新していく苦労がありました。系列局およびメーカーと一丸となって TOREZOを開発した結果、「最優秀」という名誉ある賞を頂けたことをとてもうれしく思います。この場をお借りして関係各社の皆さまには厚く御礼申しあげます。今回の受賞を励みに、今後も視聴者の減災につながる報道を目指していくとともに、テレビ報道技術の発展に寄与していきたいと思います。


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