在京テレビキー局 2023年秋改編 アニメ枠の新設やドラマ枠の復活も

編集広報部

在京地上民放テレビ5社の10月改編がスタートした。テレビ朝日とフジテレビがゴールデン・プライム帯で3割程度の改編を行った一方、残り3社は小規模にとどめた。また、アニメ枠の新設やドラマ枠の復活が見られた。


土曜日の強化を図るのは日本テレビ。新たに『ニッポン人の頭の中』(10・30―11・25〔10月21日スタート〕)、『メシドラ』(11・55―13・30)を編成した。『ニッポン人の頭の中』は、多種多様なデータをもとに本音を暴くバラエティ。有田哲平と同局の藤井貴彦アナウンサーがMCを務める。『メシドラ』は兼近大樹と満島真之介がゲストを迎えて、台本・仕込みなしのグルメドライブを行う。また、金曜23時にアニメ枠を新設し、リアルタイム視聴の喚起を狙う。同枠は「FRIDAY ANIME NIGHT」と命名し、第1弾は「マンガ大賞2021」を受賞した『葬送のフリーレン』(23・00―23・30)がスタートした。これまで同時間帯で放送していた『ANOTHER SKY』は土曜23時に枠移動し、新たな視聴者を開拓していく。

テレビ朝日は、積極的な枠移動とリニューアルを行い、あらゆる世代のニーズに応えるタイムテーブルを追求した。平日19時台の改革として、『出川一茂ホラン☆フシギの会』(火、19・00―20・00)、『朝メシまで。』(水、19・00―20・00)、『楽しく学ぶ!世界動画ニュース』(木、19・00―20・00)の3番組を深夜などから枠移動した。土曜は『1泊家族』(18・30―18・56)、『ザ・ニンチドショー』(22・00―22・54)と2つのリニューアル番組を編成した。また、バラエティゾーン『スーパーバラバラ大作戦』(月―水、23・15―24・45)には、深夜のバラエティゾーン『バラバラ大作戦』(月―木、25・56―27・04/金、26・26―27・00)から、『イワクラと吉住の番組』(火、24・15―24・45)と『チョコプランナー』(水、24・15―24・45)の2番組が"昇格"した。

TBSテレビは、4月改編時と同様のメッセージ「エンタメでもっと明るく!」を掲げ、視聴者に明るくポジティブな気持ちを届けるため、引き続きエンタメ番組を強化する。月曜日に、ダウンタウンを中心に人気芸人が多数出演した『リンカーン』の後継番組『ジョンソン』(21・00―22・00〔10月23日スタート〕)、その後に枠移動した『クレイジージャーニー』を並べ、縦の流れを強化する。『ジョンソン』の番組名の由来は、リンカーンの次の米国大統領は、ジョンソンであることから。日曜16時30分からは、同局として4年3カ月ぶりとなるアニメ枠を設置。シリーズ累計発行部数4,100万部超の『七つの大罪』の正統続編となる『七つの大罪 黙示録の四騎士』を放送する。17時からの毎日放送制作のアニメとあわせて1時間のアニメゾーンとした。

「改めてファミリーで安心して見られるコンテンツを」と考えるのはテレビ東京。日曜夜の『日曜ビッグバラエティ』のスタートを30分繰り上げ18時30分からにした。続く20時30分からは『家、ついて行ってイイですか?』を90分に拡大。『日曜ビッグバラエティ』は職業の裏側にスポットをあてるなど、「あらためてファミリーで安心して楽しめる流れ」を重視した。『モヤモヤさまぁ~ず2』は、2007年の番組スタート以来9回目の"お引っ越し"で火曜日の深夜から土曜日午前(11・30―12・15)に。安定した人気番組をあえて昼帯に組むことで新たな視聴者層を掘り起こす。同じく土曜昼には同社の番組をめぐる実験的なトーク番組『伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評』(11・03―11・30)も始まった。

フジテレビは、「やっぱり、楽しくなければフジテレビじゃない」を改編テーマに掲げ、2023年版の「楽しさ」に塗り替えていろいろな種類の楽しい作品を届ける。水曜の夜に音楽情報バラエティ番組『週刊ナイナイミュージック』(23・00-23・40)を新設し、『FNS歌謡祭』のスタッフが総力を挙げて制作する。木曜は、新バラエティ番組の『木7◎×部』(19・00-20・00〔10月26日スタート〕)と『オドオド×ハラハラ』(20・00-21・00〔10月19日スタート〕)が並ぶ。『木7◎×部』は、"学校には無い"部活を芸能人が自ら立ち上げ、挑戦していく。『オドオド×ハラハラ』は、オードリーとハライチがMC初タッグを組んだ特番をレギュラー化した。また、金曜は54年ぶりに金9ドラマを復活させ、『うちの弁護士は手がかかる』(21・00-21・58)を放送する。

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