放送日誌 2025年10月

編集広報部

放送界の動きを中心に、行政や海外の動向もあわせ、1カ月の動きを日誌形式で記録します。
*2025年10月分を掲載。


【民放連】
10.8 NST新潟総合テレビに早河洋会長名の文書で厳重注意。同社の外部調査委員会が取りまとめた調査結果報告書(10月3日付提出)を踏まえ、長期にわたる不適切な経費処理や取引先に対する過剰な利益供与を見過ごすといった重大なガバナンス不全に対するもの。あわせて再発防止策の着実な実行と進捗状況の報告を要請。会員各社に対し、本事案に関し情報共有するとともにガバナンス強化に向けた業務点検を文書で求めた。

10.9 「周波数再編アクションプラン(令和7年度版)」(案)に対する意見を総務省に提出。同案の放送に関するポイントは、①無線LANのさらなる高度化と周波数拡張等、②V2Xの検討推進、③V-High帯域等の活用方策、④衛星ダイレクト通信システム、⑤5Gや6Gを念頭に置いた周波数確保の5点。このうち、①③⑤について放送事業者の既存業務の継続――などが必要不可欠であり、慎重かつ丁寧な対応・検討を求めた。

10.10 早河洋会長が自民党「情報通信戦略調査会」に出席し、民放連が取りまとめを進めている「民間放送のコーポレート・ガバナンス強化に関する基本的考え方」の策定状況を説明。

10.14 第25回冬季オリンピック競技大会(ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック)における民放テレビの放送・配信の概要を発表。地上波テレビの注目競技の生中継に加え、民放公式テレビ配信サービス「TVer」でのライブ配信やハイライト動画の提供など、視聴者の多様なニーズに応える取り組みを展開する。

10.23 民放連の堀木卓也専務理事と本橋春紀常務理事・事務局長が総務省「放送事業者におけるガバナンス確保に関する検討会」第6回会合に出席し、「民間放送のコーポレート・ガバナンス強化に関する基本的考え方(案)」などについて説明。同省事務局から同検討会取りまとめ骨子案が示された。

10.29 2025年秋改編の「青少年に見てもらいたい番組」を公表。延べ1,003番組を選定。


【放送・マスメディア】
10.1 NHK、新たなインターネットサービス「NHK ONE」をスタート。番組の同時配信や見逃し・聴き逃し配信、ニュース記事や動画などの情報を届ける。同日施行された改正放送法により、インターネットを通じた放送番組等の配信を行うことが必須業務化されたことによるもの。

10.3 NST新潟総合テレビ、国税庁・関東信越国税局から約11億円の所得隠しを指摘されたことにより、弁護士らで構成する外部調査委員会による調査結果報告書を公表。

10.13 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博、2025年4月13日~)が184日間の会期を終え閉幕。来場者数は200万人を超えた。

10.19 NHK元会長の海老沢勝二氏、誤嚥性肺炎のため都内の病院で死去。

10.20 青森テレビ・小山内悟社長が辞任。2025年6月に小山内社長の不適切な発言などの告発文書が明らかになり、外部弁護士による調査を進めた結果、言動の一部がパワーハラスメントに該当すると判断した。同日付で新社長に今井正樹取締役営業局長が就任。

10.21 BPO(放送倫理・番組向上機構)放送倫理検証委員会、日本テレビ放送網のバラエティ番組『月曜から夜ふかし』(2025年3月24日放送)への意見を公表。番組制作過程での問題点をいくつか指摘したうえで、インタビュー素材を恣意的に編集した事実に基づかない虚偽の内容を放送し、その結果、取材対象者がソーシャルメディア上で想定外の誹謗中傷等にさらされる事態となったことは、民放連放送基準および日本テレビ「取材・放送規範」などに反しており、放送倫理違反があったと判断。

10.28 「東京ドラマアウォード2025」(主催=国際ドラマフェスティバルin TOKYO実行委員会)の授賞式を開く。グランプリは連続ドラマ部門がTBSテレビ『海に眠るダイヤモンド』、単発ドラマ部門はTBSテレビ『スロウトレイン』がそれぞれ受賞。主演男優賞は松坂桃李さん(TBSテレビ『御上先生』)、主演女優賞は奈緒さん(NHK『東京サラダボウル』)に贈られた。

10.29 北海道テレビ放送、毎日放送、テレビ西日本、テレビ宮崎の4社が新会社「合同会社LCB(Local Contents Bank)」を共同で設立。所在地は毎日放送本社内に置かれる。各地の地域情報コンテンツの流通を促進し地域の活性化への貢献を目指す。


【行政・海外】
<行政等>
10.15 消費者庁、テレビ新広島に景品表示法に基づき措置命令。同社が2024年に開催したイベント「ひろしまラーメンスタジアム2024」において、新聞の折り込みチラシやテレビCMの広告に県内初出店ではない4店舗を「広島初」と誤った表示をしたことによる「優良誤認」が認められたとしている。同法第5条第1号、同法第7条第1項の規定に基づくもの。

10.21 高市早苗内閣が発足。総務大臣に自民党の林芳正氏(衆院議員)が就任した。同22日付で総務副大臣に堀内詔子(衆院議員)と高橋克法(参院議員)の両氏が、総務大臣政務官に中野英幸(衆院議員)、梶原大介(参院議員)、向山淳(衆院議員)の3氏が任命された。放送行政は堀内詔子総務副大臣、向山淳総務大臣政務官が担当する。いずれも自民党所属。

<海外>
10.15 米国防総省(ペンタゴン)の規制強化に報道各社が抗議して退去。報道機関に示した新たな取材規制のルールをめぐり主要メディアが一斉に反発、取材記者証を返上した。

10.22 「2025 NABショー ニューヨーク」を米マンハッタンのジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンターで開催(~23日まで)。急速に拡大する人工知能(AI)の利用とその影響が主要テーマに掲げられ、報道・制作現場への導入や倫理問題をめぐり活発な討論を繰り広げた。来場者は約1万2,000人、出展社は260社を超え、ニュース、配信、スポーツ、映画、クリエイターエコノミーなど幅広い分野で展示や議論が行われた。

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