CM個別視聴データ 22年前半から提供開始 米ニールセン

編集部

ニールセンは11月22日、CMそれぞれの個別視聴率データの提供を2022年前半から開始すると発表した。現在、テレビ広告の取引カレンシーとして広く使われている「C3」(番組中に放送されるCMの平均視聴率データ)に取って代わるのは24年秋以降の見込み。

広告主は個別視聴率データの導入を長年渇望してきたが、ニールセンの目的は単に業界のニーズに応えるものではなく、22年から段階的に導入する新たなクロスプラットフォームのソリューション「ニールセンワン」の第一歩という側面が大きい。「ニールセンワン」はリニアとデジタル動画の統合指標で、22年末までには完全導入される予定。

新たなデータの導入には、従来型のテレビ番組やCMに埋め込まれ、視聴コンテンツの特定に利用されているニールセンのウォーターマーク(デジタルコード)を差し替える必要がある。そのための技術提供は、ニューヨーク市の大手アドテク企業Extreme Reachが行うと発表されている。

ニールセンはコロナ禍の視聴データ過小評価問題で、業界の監視団体MRC(Media Rating Council)の認証を取り下げられており、今回の新データに関してもMRCの認証は受けられない。

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