米ギャラップ社が10月7日に発表したメディア(テレビ・ラジオ・新聞)の信頼度調査によると、「信頼する」と答えた米国民は全体の36%で、同調査史上2番目に低い結果となった。このうち「絶対的に信頼」は7%、「ほぼ信頼」は29%。一方、「あまり信頼しない」は29%、「全く信頼しない」は34%だった。調査は1972年から毎年実施しており、今年は9月に行われた。信頼度が最も低かったのは、大統領・連邦議会議員選挙などが行われた2016年の32%。
興味深いのは、支持政党別で大きな差があること。メディアへの信頼度が高いのは民主党と第3政党・アメリカ独立党の支持者で、それぞれ68%、31%。共和党支持者は11%と著しく低かった。民主党と共和党の支持者間の大きなギャップは、17年以来の傾向だという。ギャラップは「米国民の政府への信頼度の低下に比例して、メディアへの信頼度も下がっている」と締めくくっている。
一方で、超党派の財団・フリーダムフォーラムが同じく10月初旬に発表した調査結果(20年7月現在)では、米国民の94%が合衆国憲法修正第1条を極めて重要視しており、58%が政府の監視機関としてのメディアの役割を支持していることが分かった。