米Disneyが経営トップを刷新 テーマパーク事業率いたダマロ氏がCEOに

編集広報部
米Disneyが経営トップを刷新 テーマパーク事業率いたダマロ氏がCEOに

米Disney(The Walt Disney Company)は2月3日、次期最高経営責任者(CEO)にこれまでテーマパークとクルーズの両部門を統括してきたジョシュ・ダマロ氏が就任すると発表した(冒頭画像=同社のリリースとグループのブランドロゴ)。同社を長年率いてきたボブ・アイガー現CEOの後任として3月18日に就任する。アイガー氏は上級顧問・取締役として2026年末まで残り、移行期間を支える。

Disneyは2020年に当時テーマパーク部門のトップだったボブ・チャペック氏をCEOに指名したが、経営混乱の末、2022年に解任し、アイガー氏を復帰させている(既報)。その反省も踏まえ、今回の後継者選びは慎重に進められたという。28年にわたってDisneyに在籍してきたダマロ氏はテーマパーク事業を中心にキャリアを築き、2020年以降は、テーマパークやクルーズ、消費者向け商品を含む「エクスペリエンス(体験)」部門を率いてきた。この部門の売上高はDisney全体の約4割、営業利益は半分以上を占めるなどグループ内最大の収益源となっている。

今回、ダマロ氏はエンターテインメント部門のダナ・ウォルデン共同会長とCEOの座を争ったとされるが、ウォルデン氏は新設される「社長兼最高クリエイティブ責任者」としてクリエイティブ戦略の中核を担う。

ただし、新CEOの前には複数の課題が立ちはだかっていると米メディアは伝えている。まず、ハリウッドとの関係構築だ。テーマパークの運営や財務面で評価が高いダマロ氏は映画やテレビ制作現場での経験が少ない。前述のチャペック氏もクリエイターとの関係構築に苦戦し、それが経営混乱の一因となったとされる。映画興行の低迷やケーブルテレビ解約の進行に加え、今後はストリーミングを軸とする競合各社の再編が加速しつつあり、競争環境は厳しさを増している。

一方、新体制下の成長戦略として注目されているのがビデオゲーム分野の強化だ。ダマロ氏は2024年に米国の大手ゲーム開発会社Epic Gamesへの15億㌦の投資を率いた。若年層のメディア利用がゲームに大きく移行している現状への布石で、CEOとしてダマロ氏がこの分野をどこまで経営の柱に据えるかも今後を占う試金石となりそうだ。加えて、トランプ政権下での規制当局との関係や、政治的リスクへの対応も新体制には無視できない。アイガー氏が築いた経営基盤を引き継ぎながら、新たな成長への道筋を新CEOがどう示すかが注目される。

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