ソーン氏のFCC委員指名 賛否同数で本会議へ 米上院商業委

編集部

米上院商業委員会が3月3日、FCC(連邦通信委員会)委員へのギジ・ソーン氏(民主)の指名について投票を行った。結果は14対14で賛否同数だったため、賛成または反対の勧告なしで上院本会議に上程されることになった。本会議の採決で単純過半数の賛成があれば承認される。採決の時期は未定。

FCCの委員は定員5人だが、現在は民主・共和それぞれ2人ずつの4人。残り一つの空席に、バイデン大統領がソーン氏を指名していた。上院商業委員会での投票は昨年12月に行われる予定だったが、ソーン氏が地上波テレビの無断配信で違法判決を受けて運営を中止したLocastの理事だったことが問題視され、延期されていた。その間、追加で上院公聴会が開かれ、ソーン氏はLocastでの役割などについて細かな証言を強いられるなど、革新派でも最先端を行くソーン氏に対して保守派議員らが強い抵抗を示していた。NAB(全米放送事業者連盟)も当初、ソーン氏の指名に懐疑的だったが、その後の話し合いで同氏がローカルテレビ局の利益について理解を示したため、今年1月以降は支持を表明していた。

ソーン氏の指名が上院で承認されれば、FCCの委員構成は民主党3人、共和党2人となり、民主党が過半数を確保する。バイデン政権が懸案事項に挙げているインターネット中立規則の復活や、メディア所有規制の緩和などの政策の実現に向けて大きく前進する。

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