サンテレビは5月より、過去に放送された自社のクロージング映像をNFT作品化しオークション形式で販売している。兵庫県内各地の風景を限られた色数のピクセルアートで表現した全11カットで、第1弾は神戸市須磨区を描いたもの。
<SUN-TV CLOSING1981 - UZUSHIO (WHIRLING TIDES) 画像提供:サンテレビ>
社屋を移転した1981年から、地上波デジタル放送開始の2004年まで放送されていたクロージング映像は、各地の風景にあわせてそのエリアの中継局のチャンネルを列記したことで5分半という長尺になった。放送していた期間中には阪神・淡路大震災もあり、「サンテレビといえばこのクロージング」と、視聴者にも思い出深い映像として強く印象に残っているという。
局内に多数眠るデジタルデータを活用したNFT事業を検討する中で、NFTサービスの開発を行うCryptoGames社から提案があった。「プロ野球阪神戦の中継など、歴史と影響力のあるサンテレビに声をかけた」という。先人が残した資産に新たな技術で価値を付与し、新分野に挑戦することを狙って企画した。残りの10作品は順次発売。同社は「期待と不安が半々だが、新しいチャレンジができた。コアなファンに届いてほしい」としている。