実写版『ONE PIECE』がトップに 米Netflixが2回目の視聴リポート

編集広報部

Netflixが5月末に公表した半期ごとの視聴データ「What We Watched: A Netflix Engagement Report」(2023年後半分)によると、23年7〜12月の間に最も見られたTVシリーズは『ONE PIECE』だった。尾田栄一郎原作の同名漫画・アニメの英語実写版で、23年8月31日の公開から12月末日まで全世界で5億4,190万時間の延べ視聴時間を記録、視聴回数は7,160万だった。2位の『汚れなき子(Dear Child)』(延べ視聴時間2億5,280万時間)を大きく引き離してのトップとなった。

実写版『ONE PIECE』は米国内だけでなくグローバルでの視聴も顕著だった。今回の対象期間中、同番組はニールセンの米国内配信トップ10に4週間ランクインしており、その間の延べ視聴時間は6,400万時間。同じ期間にグローバルでは4億790万時間だった。さらに、テレビアニメと劇場版アニメの『ONE PIECE』も米国のNetflixで配信されているが、英語実写版の延べ視聴時間と視聴回数はそれらアニメシリーズの2倍以上だったという。

サービス開始以来、視聴データの公開に消極的だったNetflixが初めてほぼ全タイトルのデータ「What We Watched: A Netflix Engagement Report」(2023年1〜6月分)を公開したのは23年12月末。 2回目の今回は延べタイトル数が1万6,000(シリーズ約6,600タイトル、映画約9,400タイトル)と、1回目の1万8,000から少し減った。初回同様、各コンテンツの公開開始日、グローバル公開の有無、延べ視聴時間のほか、新たに「runtime」(視聴時間)と「views」(視聴回数)の項目が加わり、ランクづけの基準も「延べ視聴時間」より「視聴回数」が優先されている。ただ、複数人が同時に視聴していたり、同じアカウントで繰り返し視聴していることは考慮されておらず、必ずしも正確な視聴者総数を示すものではないともいわれる。

映画部門のトップは、Netflixオリジナルのサイバースリラー『終わらない週末(Leave the World Behind)』。23年12月8日に公開され、延べ視聴時間2億8,630万時間、視聴回数1億2,100万。僅差での2位は8月11日公開の、同じくオリジナルのスパイスリラー『ハート・オブ・ストーン(Heart of Stone)』。延べ視聴時間2億2,840万時間、視聴回数1億960万だった。

シリーズ、映画ともにトップは英語作品だが、英語以外のタイトルの人気も高まっている。言語別トップは韓国語で、視聴された全タイトルのうち韓国語ものが実に9%を占めた。2位はスペイン語の7%。日本語は5%で3位に食い込んでいる。タイトル別トップはドイツの『汚れなき子(Dear Child)』で視聴回数5,300万。以下、2位がポーランドの『忘れられし愛(Forgotten Love)』(同4,300万)、3位メキシコ『Pact of Silence』(同2,100万)、4位韓国『マスクガール(Mask Girl)』(同1,900万)、5位日本『幽☆遊☆白書(YuYu Hakusho)』(同1,700万)、6位スペイン『ベルリン(Berlin)』(同1,100万)、7位インド『鉄道人: 知られざるボパール1984の物語(The Railway Men)』(同1,100万)と続く。

さらに、今回のリポートでNetflixはコンテンツの「持続力」も強調している。根強い人気シリーズにフランスの『Lupin/ルパン(Lupin)』があるが、今回も3シーズン目が4位にランクイン。延べ視聴時間2億7,430万時間、視聴回数4,970万。パート1から3の合計視聴回数はほぼ1億に。8位にランクインした3Dアニメシリーズ『ココメロン~うたってまなぼう~(Cocomelon)』も全8シーズンを通して安定した人気を誇っている。

今回のリポートは、こちらからダウンロードできる。

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