中国放送(RCC)は7月19日、ミニドラマ『フューチャー!フューチャー!』(火、22・57―23・00)の放送をスタートした。タイトルには大学受験をテーマに、夢や未来をつかむ広島の高校生にエールを、という意味を込めた。ディストピアとなった未来を変えるため近畿大学工学部を目指すこととなったSFが大好きな高校3年生の女子と、未来からとある使命のためにタイムトラベルしてきた青年の物語。県内(東広島市)にキャンパスを置く近畿大学工学部が全面協力し、同学部の学生・職員も制作や宣伝に参加している。
1話3分の全9話。高校3年の夏から受験まで、現実世界と同じ時間軸でストーリーが進行する"受験並走ドラマ"だ。前半4話は7―8月に放送し、後半5話は今冬放送予定。放送直後からYouTubeとIRAW(RCCのアプリ)で見逃し配信も行っている。3分というミニドラマの特性を生かし、配信での話題づくりにも期待する。
<『フューチャー!フューチャー!』第1話>
RCCが近年制作したドラマとしては、『恋より好きじゃ、ダメですか?』(2019年)、『叫ばないと生きていけない』(2022年)に続く3作目となる。これらの作品を見たクリエイティブ集団「PARTY」から共同制作の提案があり、近畿大学1社提供のミニドラマという形で実現した。今回の制作のスタッフは総勢40名規模で、そのうち約30名がRCCの制作陣。ドラマ制作を専門とする部署はないため、バラエティ番組を制作しているスタッフが主に担当している。
同ドラマの統括プロデューサーを務める高山英幸・編成制作部長は「地方発ドラマは地元スタッフを中心に制作し、エンタメ界を底上げすることが大切だと考えている。最初は全員がドラマ未経験者だったが3作品目となり、スタッフもドラマ現場に慣れてきている。将来、大型ドラマを制作できる下地の醸成につなげたい」と語った。