ネットフリックスのアップフロント初参加 パラマウント不参加で空いたスポットに ライブ配信も強化へ

編集広報部

広告入りプランを開始したばかりのネットフリックスが、今年5月にニューヨークで開催されるアップフロントへの参加を表明した。アップフロントは地上波やケーブル局などが9月から1年間の広告枠を前倒しで"青田売り"するイベントだが、近年は配信サービスからの参加も見られるようになった。昨年初参加したユーチューブに続き、今年はネットフリックスが参入する。パラマウントが昨年12月、今年のアップフロントへの不参加を表明したばかりで、ネットフリックスはそれによって空いた枠を埋める形となる。

詳細は今後発表されるが、ネットフリックスのプレゼンテーションは5月17日午後(現地時間)、ニューヨーク市内パリスシアターで開催される予定だ。パリスシアターは伝統ある映画館で、ネットフリックスはその賃貸契約を2019年に結び、オリジナル映画の劇場上映に活用している。ユーチューブも、ネットフリックスと同日、恒例のアップフロント・プレゼンテーション「ブランドキャスト」を行う。

アップフロント参加にあたり、ネットフリックス広告営業責任者のジェレミー・ゴーマン氏は米メディアに、「今後何十年と広告事業を展開していく方針で、23年はその礎を築く年」とコメントしている。見切り発車したと厳しい評価を受けている広告入りプランは、開始以来苦戦を強いられているものの、配信視聴時間では相変わらず業界トップを走るネットフリックス。米金融街では、25年までにネットフリックスの広告事業収入は数十億ドル規模に達するとの期待も出ているという。

そのネットフリックス、今後はライブ配信を強化していく方針も打ち出している。2月26日(現地時間)開催予定の第29SAGアワード(全米映画俳優組合賞)授賞式は、ユーチューブのネットフリックス・チャンネルで世界に向けてライブ配信し、24年の授賞式からはネットフリックスのプラットフォームで配信を行う。また今年3月には、クリス・ロックのスタンダップ・コメディー特番もライブ配信するという。

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