総務省は10月26日、民放とNHKなど196社・団体に11月1日付再免許の免許状を交付した。地上基幹放送局は195社・団体で、このうち民放は中波単営16、短波1、FM50(51局)、テレビ単営96、ラ・テ兼営31。民放連に加盟する全ての地上基幹放送局が再免許を受けた。免許期間は2028年10月末までの5年間。
免許条件には、免許期間中に発生した事案を踏まえ、地上基幹放送局に外資規制の順守などを求めたほか、▽民放テレビとNHK総合には編集および放送にあたり「教育番組10%以上、教養番組20%以上」を確保すること▽AM局の運用休止特例措置が認められたAM局は同措置に関する基本方針に示した要件を充たすこと、などが付された。なお、同特例措置が認められた局のうち、親局の運用を休止するのは山口放送1社。
再免許にあたり、ラジオ・テレビ各放送事業者に総務大臣名で要請が行われた。内容は▽放送法・番組基準の順守▽人権と児童・青少年への配慮▽放送番組審議機関や考査機構の機能の発揮▽近年、激甚化する気象災害や大規模地震等の災害を想定した災害放送の充実▽新技術の活用等によるサービスの充実――など。
テレビ事業者にはさらに、総務省が字幕放送などの普及促進のために策定した「放送分野における情報アクセシビリティに関する指針」が定める目標の早期達成を求めるとともに、目標を達成した事業者にはより高い目標値を自主的に設定することや、CMへの字幕付与の普及に留意することなども求めている。