民放連は理事会を1月22日に開き、「民間放送のコーポレート・ガバナンス強化策」(2025年11月理事会で決定)に基づき、①「民間放送ガバナンス指針」を制定するとともに②「ガバナンス検証審議会」の設置を決定した。また、③「人権に関する基本姿勢」を改定し、第2版とすることを決定した。
①「民間放送ガバナンス指針」の制定
会員各社は同「指針」の適用状況を自主的に点検し、毎年度1回公表する。公表する事項や方法は、会員社が取締役会の決議を経たうえで自主的に決定する。会員社は民間放送の持続可能性を高めるために、「指針」に定めた基本原則に則り自ら体制等を整えることを通して、自主・自律的なガバナンスの確保を目指す。2026年4月1日施行(「指針」全文はこちら)。
②「ガバナンス検証審議会」の設置
会員社のガバナンスの向上を支援するとともに、会員社のガバナンス不全が民間放送全体の信頼を傷つけるような事態に備えて、「ガバナンス検証審議会」(以下、審議会)を2026年4月1日に新たに設置することを決定した(審議会設置・運営要綱はこちら)。議長は今後、外部専門家委員の中から互選により決定する(委員名簿はこちら)。審議会は、民間放送全体に影響を及ぼすおそれのあるガバナンス上の重大な不祥事が会員社に発生した場合、当該社に対して事案に関する報告を求めるとともに、原因究明や再発防止に対する助言を行い、是正措置の策定を求める。ガバナンス不全の程度、当該社の対応の妥当性、民放連としての処分等の必要性などについて審議し、その結果を理事会に報告し、理事会はこれを尊重して対応を決定する。審議会の開催状況は公表する。
③「人権に関する基本姿勢」の改定(第2版)
改定は、民放関係者が人権意識の重要性をより深く理解し、あらゆる事業活動において人権尊重を徹底するために行ったもので、ビジネスと人権に詳しい専門家の助言を受け、国際的な人権規範に準じることを重視した。具体的には、「1.人権の尊重」において、すべての人の自由と基本的人権を尊重することをあらためてうたうとともに、「2.人権侵害の防止と是正・救済」において、人権リスクの評価や人権救済の仕組みを整えること、「3.メディアとしての社会的責任」で取材・報道を通じて人権意識の向上を図ること、などを明記した。また、社会の進歩に応じて人権意識のアップデートを行うことを「4.不断の見直し」として新たに加えた。
「基本姿勢」は、大手芸能事務所元代表者による人権侵害行為に対して、民放各社の意識が希薄であったことが明確となったことを契機に、2023年12月に制定した。2024年末から2025年初にかけて、民放連会員社において社員が番組出演者から重大な人権侵害を受けた事案が発覚した。これを受けて、民放連は2025年5月に「緊急人権アクション」を決定し、民間放送全体で人権意識の向上を図り、会員社に対しては事業活動全般における人権尊重の取り組みをさらに強化することを求めた。今回の改定は、この緊急人権アクションの一環(「基本姿勢」(第2版)全文はこちら)。
