米ニールセンのテレビ視聴シェアに関する月次リポート「The Gauge」によると、2024年11月に米国でテレビを視聴した人の数が過去9カ月で最高となった(冒頭画像はニールセンのリリースから)。地上波とケーブル各局での大統領選開票報道とMLB(メジャーリーグベースボール)の最終決戦「ワールドシリーズ」中継、Netflixのジェイク・ポール対マイク・タイソンのボクシングマッチのライブ配信などが、テレビ視聴時間全体を押し上げた。なかでも配信視聴のシェアは全体の41.6%で過去最高となった。
11月次リポートの対象期間は10月28日~11月24日。例年、テレビ視聴時間が大きく増える感謝祭の祝日からその週末にかけて(11月28日~30日)は12月のリポートの対象となるが、それでも11月次のテレビ視聴全体は10月に比べて5%増となった。
配信の伸びが顕著とはいえ、地上波の視聴時間も前月比3%増で、全体の23.7%を占めた。特に第1週目(10月24日~31日)は、「MLBワールドシリーズ」の3、4、5戦(FOX)と、NFL、大学フットボール中継で地上波がテレビ視聴を圧倒した。この1週間だけをみると地上波のシェアは全体の24.9%。11月全体のスポーツ中継視聴シェアを前月比で34%引き上げることに貢献した。
第2週目(11月1日~8日)のテレビ視聴を牽引したのは大統領選直前の報道と11月5日の開票報道。特にケーブルチャンネルの視聴が際立った。11月全体のケーブル視聴シェアは25%だが、この期間は26.5%。11月全体のケーブルニュース局の視聴シェアは前月比わずかに1%増だが、第1・2週の2週間だけで視聴時間は480億分と、前月同期間の360億分から32%増と大きく増えている。
地上波とケーブルが圧倒した11月前半だが、11月全体をとおしてテレビ視聴時間が増えたのを牽引したのは配信だった。配信の視聴時間シェアは前月から1.1㌽増えて41.6%と過去最高に。同じくシェアでみると配信プラットフォーム別ではYouTube(10.8%)、Amazon Prime Video(3.7%)、Rokuチャンネル(1.9%)がそれぞれ自己ベストとなった。
The Gauge 11月のリポートはこちら(外部サイトに遷移します)から閲覧できる。