【民放連】民放経営トップを対象に「第2回人権に関する講演会」開催 

編集広報部
【民放連】民放経営トップを対象に「第2回人権に関する講演会」開催 

民放連は116日、第2回人権に関する講演会を開催した。昭和女子大学客員教授の白河桃子氏が「放送事業者におけるジェンダー平等推進について」と題し講演。ジェンダーギャップは放送業界にとって人権課題と経営課題の両面があると指摘し、ダイバーシティ経営推進を求めた。民放連会員社の経営トップなど180人が参加した。

白河氏は、はじめに男性中心の同質的な組織はハラスメントの常態化や、コンテンツのテーマ性や質が軽薄化するといったリスクを指摘。民放連がジェンダーギャップに関する調査や啓発活動を行うことを提案した。

多様性があるメンバーでこそ集合知が発揮されるとし、集団の中で少数派が3割に達すると、意思決定の際に尊重される「クリティカル・マス(Critical Mass)」の考え方を説明。まずは会議の参加者の男女比を意図的にそろえるといった数からの対応を促した。

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<第2回人権に関する講演会(2025年11月6日)>

人材不足に悩む日本社会では、女性の活躍が鍵となり、ポテンシャルを引き出せる余地の大きさにも言及。女性を対象にした制度の充実だけでなく、長時間労働の是正や男性育休の推進など、多様な働き方の実現まで踏み込むよう求めた。ジェンダーダイバーシティが進めば、企業価値の向上にもつながるとした。

最後に、「日本のジェンダーギャップを再生産してしまうか、男性も女性も働きやすく生きやすい国になるのかは、メディアにかかっていると言っても過言ではない。皆さんの力が必要だ」と期待を述べ締めくくった。

民放連は今後も同講演会を開催し、会員社の経営トップが人権尊重およびコンプライアンスの徹底をあらためて確認する機会とする。

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