三和住宅は、栃木県那須塩原市に本社を置き、県内に8拠点を有する、賃貸住宅・不動産管理会社です。地方局である当社制作のCMがこのような大きな賞をいただけたことは、当社のみならず、大都市圏以外のラジオ局や地方の中小のスポンサー企業にとっても非常に励みになることと感じています。ありがとうございました。
ご存じのように、地方ラジオ局のCMは、企業側のPRしたい内容が箇条書きのように並ぶストレートCMがほとんどです。地方企業の少ない広報予算の中からラジオCMを出稿していただけるだけでも大変ありがたいことで、その貴重な20秒なのだから、とにかく商品のPRがしたい、余計な文言は入れたくない、と思う考え方もとてもよくわかり、それを否定することはできません。
そんな中、三和住宅は、"企業のPRにとどまらない面白いCMを作りたい"と、毎年CM制作を任せてくださる企業です。栃木県内でのお部屋探しのサポートだけでなく、地域に密着した街づくりまでを企業理念とする会社のスケールの大きさ、懐の深さがここにも表れていると思います。ですので、何よりもまずこの賞は三和住宅のラジオCMへ対する理解とご期待のおかげでいただけた賞であると思っています。またそれと同時に、より多くの企業において、このように聴いて楽しいCMを制作していただけるよう、努力を重ねなくてはと感じています。
さて、このCMは壁の薄い集合住宅に住む男性のストーリーです。集合住宅では、隣人の日々の生活音や話し声、扉の開け閉めや鍵をかける音が、うっすら、時にはハッキリ聞こえることがあります。意外にこういったことがストレスですよね。このCMは、特に音漏れが激しい集合住宅に住む男性のある日の風景をユーモラスに描くとともに、じつは隣の部屋のことだったというオチをつけ、さらに「サポートのしっかりした三和住宅なら、こういったことで後から悩むこともありませんよ」とアピールしています。
この、音だけのラジオCMだからこそ成り立つ落語のような構成は、コピーライターのアイデアとセンスによるもので、カラッと明るい痛快な作品に仕上がったのは、ナレーターを担当してもらったお笑い芸人の「ベリーズ」(栃木県住みます芸人)の2人の絶妙な演技と空気感のおかげです。このCMは当社のスタジオで制作したものではありますが、私たちだけの力ではこのような賞は絶対にいただけませんでした。制作ディレクターを含め、このCMに関わった全ての方々に感謝いたします。本当にありがとうございました。