Meta、4月から米豪でFacebookの「ニュース」サービス廃止

編集広報部
Meta、4月から米豪でFacebookの「ニュース」サービス廃止

米Meta社はこのほど、米国とオーストラリアで報道機関各社との契約は更新せず、4月初旬からFacebook上のニュース専用サービス「Facebook News」を廃止すると発表した。「Facebook News」はMetaが報道機関から記事を購入し、専用タブ内でユーザー向けに無料配信する機能だ。4月以降、各社への対価の支払いも中止する。ニュース提供の有料契約を結んでいる報道機関にはニューズ・コーポレーションやニューヨーク・タイムズ紙、CNNなどの大手も含まれる。ニューズなどオーストラリアの報道機関や政府は正当な対価の支払いを拒否するものとして反発している。

「Facebook News」廃止後も、Metaが報道各社のアカウントを妨害することはないという。ユーザーはFacebook上でメディア各社の記事は閲覧でき、メディア側も独自のFacebookアカウントを通じて記事配信もできる。ただし、今後Metaが新たなニュース掲載機能を設け、Facebookとしてニュース配信をすることはないとしている。

Metaは昨年、英国、フランス、ドイツでも同様の措置を講じた 。 カナダでも昨年、「オンラインニュース法」(報道機関と記事使用料の交渉を義務づける法律)への対抗措置として、カナダ国内でのFacebookとInstagram上からニュース配信を停止している。 今回の米国、オーストラリアはこれらの措置に続くもので、Metaのニュースからの脱却方針をさらに加速させるものとなる。

廃止の理由として、Metaは米国とオーストラリアでの「Facebook News」利用者が、2023年に前年比80%減少したことを挙げている。「ユーザーが必要とする分野への投資を増やすための対策」とし、今後はショートフォームビデオなど需要が高まっている部分に資金を投じていくとしている。

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