第14回日本医学ジャーナリスト協会賞 北海道テレビ放送『生ききる~ある俳優夫婦のダイアローグ~』が大賞

編集広報部
第14回日本医学ジャーナリスト協会賞 北海道テレビ放送『生ききる~ある俳優夫婦のダイアローグ~』が大賞

日本医学ジャーナリスト協会は、このほど第14回 (2025年度)日本医学ジャーナリスト協会賞を発表し、北海道テレビ放送『生ききる~ある俳優夫婦のダイアローグ~』(沼田博光氏)が大賞を受賞した。民放の大賞受賞は第1回(2012年度)の山陰放送、第7回(2018年度)のRKB毎日放送につづいて3回目。

優秀賞には、▼鹿児島テレビ放送『負ケテタマルカ!!』(四元良隆氏)、▼共同通信社「ホスピス住宅や精神科の訪問看護に関する一連の調査報道」(市川亨氏)が選ばれた。

北海道テレビ放送の『生ききる~ある俳優夫婦のダイアローグ~』は、札幌を拠点に活動する俳優、演出家、劇作家の斎藤歩氏が病と闘いながら舞台に立ち続け、最期の瞬間まで演劇への想いを燃やし続けた"生ききる"姿を描いた1時間のドキュメンタリー。同番組は、2025年2月に放送した『生ききる~俳優と妻の夜想曲~』が2024年度テレメンタリー最優秀賞を受賞したことから続編として制作され「テレメンタリーPlus」で放送された。

今回の受賞について、「見終わったあと、死の悲しみより、やりきったという感覚・感情がわいてきた」「人の死を身近に接する機会が減ったいま、死を迎えるとはどういうものかを提示した貴重な作品」と高く評価された。取材・構成・一部撮影も担当した北海道テレビ放送の沼田博光ディレクターは、「自分ががんにかかったときどう生きたらよいのか、親しい人が患ったとき、どう向き合ったらよいのか。視聴者が自分ごととして受け止められるよう、スタッフ全員で真剣に議論し記録を続けた」とし、「『生と死』に正面から向き合った姿勢が評価されたのだと思う」とコメントした。

日本医学ジャーナリスト協会賞は、質の高い医学・医療ジャーナリズムが日本に根付くことを願い2012 年に創設された。受賞作品は、「オリジナリティ」「社会へのインパクト」「科学性」「表現力」を選考基準に、協会内に設けた選考委員会で審議し選出される。

最新記事