連載

Netflixが減速、CNN+は1カ月で打ち切り ストリーミングが飽和状態に?~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ⑥
Netflixが減速、CNN+は1カ月で打ち切り ストリーミングが飽和状態に?~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ⑥
津山 恵子

写真:CNN+のFacebookから 「1980年6月に創業者テッド・ターナーがCNNを開局した時以来の最も重要な事業」――。その重大事業であるサブスクリプション・ビデオ・オンデマンド(SVOD)「CNN+」は3月29日(現地時間)に始まった。しかし、わずか1カ月後の4月30日に終了することになった

同時配信・ウクライナ報道 テレビの強みをどう発揮するか~塚田祐之の「続・メディアウォッチ」⑥
同時配信・ウクライナ報道 テレビの強みをどう発揮するか~塚田祐之の「続・メディアウォッチ」⑥
塚田 祐之

戦闘が続くロシアのウクライナ侵攻。そして、3年目に入った新型コロナウイルスの感染拡大。出口が見えない2つの困難を前に、やりきれなさが続く中で、新年度が始まった。それから1カ月が過ぎ、春の番組改編も出そろった。 民放は今回、多くの局でネット視聴を意識したドラマやバラエティなどの番組改編を試みている。民

人口だけじゃない! エリアと収入の関係~「データが語る放送のはなし」 ②
人口だけじゃない! エリアと収入の関係~「データが語る放送のはなし」 ②
木村 幹夫

第2回は「民放のエリアと収入の関係」です。前回は民放のエリア別人口には、べき乗則に従う大きな格差があることをお話ししました。放送エリア別の人口格差は、ミクロに見ればさまざまな要因が働いていますが、ごく大きくマクロで見れば自然の摂理にしたがっているとも言えます。 では、民放局の収入はどうやって決まって

"人口"と民放のエリア~「データが語る放送のはなし」①
"人口"と民放のエリア~「データが語る放送のはなし」①
木村 幹夫

"放送"のデータというと皆さんは何を思い浮かべますか? まずはテレビの視聴率でしょうか? 以前はもっぱら、誰が見ていたかはとりあえずは置いといて、どれだけの世帯が見ていたかを示す世帯視聴率が中心でしたが、現在では誰(と言っても基本的に性年齢までですが)が見ていたかを単位とする個人視聴率が主に用いられ

衝撃的な出来事についての報道の受け止め方とメディアリテラシー~「子どもとメディア④」
衝撃的な出来事についての報道の受け止め方とメディアリテラシー~「子どもとメディア④」
加藤 理

子どもはなぜお化けを怖がるのだろうか。衝撃的な出来事に関する報道を子どもがどう視聴しているか考えるために、お化けと子どもの話から始めたい。 大人からみるとありえないこと、荒唐無稽と思ってしまうことを子どもは「現実」の出来事だと思い込む。特に7歳くらいまでの子どもは、目にしていること、聞いたことは全て

英BBC マードックのドキュメンタリー通じ、世界のメディアへ警鐘~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ⑤
英BBC マードックのドキュメンタリー通じ、世界のメディアへ警鐘~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ⑤
津山 恵子

写真:マードックとトランプ前米大統領(BBC「マードック王国の台頭」ウェブサイトから) 世界的なメディア王、ルパート・マードックは今、どうしているのだろうか。 マードックが日本で「黒船来襲」と呼ばれたのは、1996年と26年も前のこと。彼が率いるメディア大手、ニューズ・コーポレーション(当時)とソフ

開票速報に"新たな発想"を~塚田祐之の「続・メディアウォッチ」⑤
開票速報に"新たな発想"を~塚田祐之の「続・メディアウォッチ」⑤
塚田 祐之

報道に長年携わった者として、"がく然"とした出来事がある。昨年10月31日。岸田政権発足後、すぐに行われた衆議院議員選挙の『開票速報特番』だ。各テレビ局は午後8時に投票が締め切られると、直ちに競って「政党別の獲得予測議席数」を発表。しかし今回、この数字が開票結果から大きく外れていたのだ。 しかも、"

「放送局がSNSとうまく付き合っていくために」後編 実際にどのようにしてトラブルが生じるのか~「『現場で活かせる』法律講座シリーズ」③
「放送局がSNSとうまく付き合っていくために」後編 実際にどのようにしてトラブルが生じるのか~「『現場で活かせる』法律講座シリーズ」③
國松 崇

SNSをめぐるトラブルについて、前編では主なトラブルの種類や内容のポイントについて解説を加えたが、後編ではSNSを使用する場面において、実際にはどのような状況下においてこうしたトラブルが発生するのか、という点について具体的に解説していきたい。また、末尾にSNSに関する最近の裁判例を紹介しているので、

テレビは性の多様性をどのように伝えてきたか~「子どもとメディア」③
テレビは性の多様性をどのように伝えてきたか~「子どもとメディア」③
加藤 理

昨年の「NHK紅白歌合戦」は司会を紅組と白組に分けず、「Colorful~カラフル~」をテーマにしていました。さまざまな色が現れる画面越しに、現代社会の課題である多様性を認め合う社会の実現に思いを馳せた方も多かったと思います。 性の多様性は、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーそれぞ

「放送局がSNSとうまく付き合っていくために」 前編 SNS利用時に注意すべきポイント~「『現場で活かせる』法律講座シリーズ」②
「放送局がSNSとうまく付き合っていくために」 前編 SNS利用時に注意すべきポイント~「『現場で活かせる』法律講座シリーズ」②
國松 崇

このデータ(下図)を見れば分かるように、友人とのコミュニケーションから、広く社会に向けた情報発信まで、Twitter、Instagram、TikTok、LINEなどに代表されるSNSは、特に若い世代において今や日常生活に欠かせないツールとなった。これは放送局にとっても例外ではなく、例えば「バズった」

AM、ローカル局ラジオのこれから~塚田祐之の「続・メディアウォッチ」④
AM、ローカル局ラジオのこれから~塚田祐之の「続・メディアウォッチ」④
塚田 祐之

前回の連載では、徳島の四国放送ラジオの番組『JRT 日曜懐メロ大全集』で44年活躍している81歳のラジオ・パーソナリティ、梅津龍太郎さんのラジオと地域にかける思いに焦点をあてた。全国の民放AMラジオ局には、それぞれの地域で長年親しまれているパーソナリティが活躍し、局の"顔"ともいえる番組がある。 2

「フューチャー・オブ・テレビジョン」  新型コロナで変わるライフスタイルにテレビが対応するには~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ④
「フューチャー・オブ・テレビジョン」 新型コロナで変わるライフスタイルにテレビが対応するには~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ④
津山 恵子

Netflixなどサブスクリプション・ビデオ・オンデマンド(SVOD)業界との全面対決となってきたアメリカの放送業界。人々をSVODに向かわせるトレンドを後押ししたのが、新型コロナウイルスの感染拡大による「ステイ・アット・ホーム経済」で、その影響は2022年、3年目に突入した。 SVOD業界との競争

81歳のラジオ・パーソナリティ~塚田祐之の「続・メディアウォッチ」③
81歳のラジオ・パーソナリティ~塚田祐之の「続・メディアウォッチ」③
塚田 祐之

日曜日の午後1時。時報とともに、ラジオからビリー・ヴォーン楽団が演奏する『浪路はるかに』のゆったりとした曲が流れてくる。徳島にある四国放送ラジオ『JRT 日曜懐メロ大全集』、2時間55分の生放送の始まりだ。 この番組のパーソナリティは、梅津龍太郎さん、81歳。昭和52(1977)年に『演歌懐メロ日曜

ジェンダー形成とメディア~「子どもとメディア」②
ジェンダー形成とメディア~「子どもとメディア」②
加藤 理

社会的・文化的に作られた性差を指す「ジェンダー」という言葉は、日本でも広く認知されるようになっています。それにもかかわらず、世界の男女平等ランキングを示す「ジェンダー・ギャップ指数」2021年版で日本は153カ国中120位、G7諸国の中では最下位という結果でした。 この指数は、「ジェンダー間の経済的

「地デジ10年」テレビはどう変わったか~塚田祐之の「続メディアウォッチ」②
「地デジ10年」テレビはどう変わったか~塚田祐之の「続メディアウォッチ」②
塚田 祐之

「7月24日」は何の日かご存じでしょうか。今年は東京2020オリンピックの開会式翌日でした。10年前の2011年7月24日正午、東日本大震災で甚大な被害を受けた東北3県を除いた全国44都道府県で、地上波テレビがアナログ放送を終了。それまでのアナログ受信機では、テレビ放送が見えなくなり、一斉にデジタル

業界地図を塗り替えるOTTサービスとコード・カッティング~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ③
業界地図を塗り替えるOTTサービスとコード・カッティング~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ③
津山 恵子

オーバー・ザ・トップ(OTT)サービス最大手、米ネットフリックス(Netflix)の勢いは、米国から世界に飛び出て、とどまるところを知らない(冒頭の画像はニューヨークのタイムズ・スクエア。かつては、テレビドラマや映画のビルボードが目立ったが、今や地下鉄駅広告まで、OTTによるドラマシリーズの広告が席

番組で使っていいの?? 押さえておきたい「商標登録」の仕組み~「『現場で活かせる』法律講座シリーズ」①
番組で使っていいの?? 押さえておきたい「商標登録」の仕組み~「『現場で活かせる』法律講座シリーズ」①
國松 崇

これまでに筆者は番組の制作・放送に関するさまざまな相談を受けてきたが、その中でも定期的に受ける相談の一つが、「登録商標」の番組内での使用である。たとえば情報番組内のコーナーで「●●」という登録商標をアナウンサーが度々読み上げる場合に「メーカーに許可を取る必要はないか?」あるいは「他の言葉に言い換えた

"隠れたカリキュラム"とメディア~「子どもとメディア」①
"隠れたカリキュラム"とメディア~「子どもとメディア」①
加藤 理

メディアが子どもに与える影響について論じる貴重な機会を与えていただきました。さまざまな角度から子どもとメディアについて考える場にしていきたいと思います。 テレビ・ラジオが子どもに与える影響に対して、社会はとても敏感です。少年犯罪が起こると、メディアの影響ではないかとの指摘がしばしばあがります。198

911の20周年特集にNetflix、AppleTVが参入 「風化」はメディアのせいか~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ②
911の20周年特集にNetflix、AppleTVが参入 「風化」はメディアのせいか~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ②
津山 恵子

今年9月11日、2001年米同時多発テロから20周年を迎えた。 私は、共同通信社ニューヨーク支局の特派員として赴任した2003年から、20周年の今年までほぼ毎年、9月11日には崩壊した世界貿易センター跡だったグラウンドゼロ、そして現在は新しい世界貿易センターに通い続けている。 そして年々、グラウンド

東京オリンピックが遺した"3つのこれから"~塚田祐之の「続メディアウォッチ」①
東京オリンピックが遺した"3つのこれから"~塚田祐之の「続メディアウォッチ」①
塚田祐之

コロナ禍、1年延期、無観客......。異例ずくめの東京2020オリンピックが閉幕した。開催か、中止か、延期か。最後まで世論が大きく割れた中での開催となったが、205の国や地域、そして難民選手団、合わせて約1万1,000人の選手が参加。開会式の入場行進は2時間に及んだ。 新型コロナウイルスの感染拡大

米NBCにとって五輪は旨味があるのか 視聴はストリーミングにシフト~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ①
米NBCにとって五輪は旨味があるのか 視聴はストリーミングにシフト~「21世紀メディアはどこへ向かう?」 ①
津山恵子

東京五輪が8月8日、閉幕した。米国で五輪放送権を独占するネットワークテレビ局NBCにとって、「成績表」はどう出たのか。まず、視聴者数は過去最低だった。しかし、ストリーミング配信の視聴者は激増し、「五輪の新しい視聴方法」への道筋をしっかりと開拓した。しかも、広告主からだけではなく、ストリーミング配信契