【ローカル最前線】テレビ新広島「西村キャンプ場」 「ユルさ」で他との差別化図る

栗原 昌哉
【ローカル最前線】テレビ新広島「西村キャンプ場」 「ユルさ」で他との差別化図る

コンセプトは「バイきんぐ西村がキャンプするだけの番組」、キャッチコピーは「最高に無駄なひとときをアナタに......」「お時間のある方だけ"ながら見"で」。「西村キャンプ場」(土、17・00―17・30)では、あえて大きなことは言わず、肩の力を抜いた広報展開にこだわっています。

この番組が生まれたきっかけは、5年ほど前、「全国に通用するコンテンツを作ろう」という社内の新たなミッションでした。担当する人は大変だろうと思っていたら、自分が制作部に異動し新番組担当に。本当に面食らいました。

一方、新しい番組を制作できる喜びもあり、トライしたのがこの番組です。広島出身のバイきんぐ・西村瑞樹さんと番組を作りたいと思っており、ちょうど西村さんがキャンプ芸人として話題になり始めた頃でした。そこで、今までにないような「キャンプぶらり旅」をと考えました。

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西村さんは、イジられるキャラクターとして扱われることが多いですが、この番組では気ままに旅をしながらキャンプをただひたすら楽しむ"だけ"なので、リアルな感情や人懐っこい一面が出ています。当初、西村さんのマネージャーから「西村はもっと追い込んだ方が面白い」と言われましたが、他番組との差別化も狙ってそのままの方針で進めました。結果、そのユルさやリアルさが好評だったのか、良い反応と好視聴率を頂くことができました。番販局の輪も全国に広がっています。

5月にはレギュラー放送100回目を迎えます。回数を重ねるごとに、キャンプ場はもちろん、スキー場や自治体などからロケ地のオファーをもらうことが増えてきました。 最近では、地元の食品メーカー「オタフクソース」とのコラボで、西村さん監修のお好み焼きソース「ガーリーカリー」を開発。ローカル局として、地元企業などとの協業を通じた地域活性化のための役割を果たせればと考えています。

西村さん含めスタッフの多くが40代。今後も「いい大人たちが無邪気に楽しむ」ことは忘れないようにしたいです。一般の方に食材をもらったり、キャンプ地を提供してもらうことが多いので、「謙虚さを忘れない」「相手に笑顔になってもらう」ことも大切にしています。皆さんも、よろしければ「西村キャンプ場」をぜひ"ながら見"してみてください。

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