BSNメディアホールディングス 「Niigata Innovative Impact Pitch 2024」開催 オープンイノベーションで地域に根差したビジネスやサービスの創出をめざす

編集広報部
BSNメディアホールディングス 「Niigata Innovative Impact Pitch 2024」開催 オープンイノベーションで地域に根差したビジネスやサービスの創出をめざす

BSNメディアホールディングス(代表取締役社長=佐藤隆夫)は、10月16日、新潟市で、「Niigata Innovative Impact Pitch 2024」を開いた。共催は、投資事業に取り組むベンチャーキャピタルのTBS イノベーションパートナーズ。 新潟県イノベーション拠点施設であるNINNOを会場に、YouTubeでのLIVE配信も行った。参加者は、自治体関係者のほか企業関係者など県内のビジネスパーソンで、同イベントはスタートアップ企業と参加者らの将来的な連携・協業を検討するきっかけとなることを目指す。

冒頭、BSNメディアホールディングスの佐藤社長は、「昨年6月に認定持株会社として発足した。グループのパーパスは、地域課題に解決して新潟の発展に貢献することを目標に掲げ、ソリューション企業への変革を目指そうとしている。本日のイベントを通じて、新たな気づきがあったり、情報交換が進んだりしたら嬉しい」とあいさつ。

続いて、TBSイノベーション・パートナーズの西川直樹共同代表から、同社の事業内容とローカルエリアとスタートアップ企業がどう結びつくのかについて「近年、インターネットで完結しないリアルビジネスをDXを使ってどう解決するかが大きなテーマになっていると感じる。大都市圏に比べDXが進んでないローカルエリアにはチャンスがあると捉え注目する企業も多い」と説明。そのうえで、ニュースを届けるメディア企業が投資事業を行う意味を、投資するだけでなく、社会の成長を加速させる事業を行っているにもかかわらず、あまり知られてない企業について伝え、チャレンジャーの取り組みを応援できると説明した。

特別基調講演は、AIを活用し社会課題を解決するサービスを展開する株式会社エクサウィザーズのChief AI Innovator石山洸氏が登壇。同氏は11月から事業開始予定である新潟日報生成AI研究所の所長を務めることでも注目を集めており、新潟県の出身だ。「マクロ経済と日本の歴史から紐解く新潟AIの可能性」をテーマに、現代社会は、テクノロジーによるテクノロジーの生産が進む状況であり、すでに優れたソフトウェアテクノロジーを持つ企業が、次のパラダイムソフトウェアテクノロジーを引き当てる確率が高くなっているという経済学の分析を紹介し、テクノロジーで富める企業がますます富めるため、中小企業が不利な状況である問題を指摘。そのような状況を打開するためには、雇用の流動性を高め、リスキングを行いテクノロジーを取り入れ、さらに生成AIを誰でも利活用できるように生成AI自体の流動性を高める必要があると提言した。さらに、ベンチャービジネスとしては生成AIを使って別の生成AIを生み出すことが大切になってくると解説した。

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<エクサウィザーズの石山洸氏>

トークセッションでは、新潟県内のベンチャー企業であるフラー株式会社の渋谷修太取締役会長、株式会社DERTAの坂井俊代表取締役CEO、そして新潟県でスタートアップ支援を担当する川島俊哉創業・イノベーション推進課長、TBSイノベーションパートナーズの西川氏が登壇し、ファシリテーターはBSNメディアホールディングスの坂田源彦ビジネス開発局次長が務めた。セッション内では、県内に大学や高等専門学校があり、人材を育てるしっかりとした土壌があるなど、起業または事業展開するうえでの新潟の魅力について意見交換が行われた。

最後に、県外のスタートアップ企業6社が登壇し、社会課題の解決に取り組む自社のサービスについてプレゼンするピッチイベントを実施(=冒頭写真)。インバウンド旅行者向けのサービスを提供するWAmazing株式会社の加藤史子代表取締役CEOは、海外からの観光客が新潟に訪問する機会がまだ少ないと分析し、新潟と観光客との新たな接点として自社の免税EC自動販売機(事前にインターネットから注文した免税品を空港で受け取れるサービス)を利用し特産物の販売をすることなどのサービスイメージを紹介した。このように6社それぞれが自社の魅力を伝えた。BSNメディアホールディングスによると、実際に参加したスタートアップ企業からは、「 新潟の企業と出会い、今後のきっかけを作っていただいた」「参加した企業からオファーがあった」との反響があったという。

同イベントは、BSNメディアホールディングスが県内のステークホルダーと一緒にオープンイノベーションを推進する場を提供することを目的に、TBSイノベーション・パートナーズの協力を得て、およそ1年がかりで開催にこぎ着けた。担当者のBSNメディアホールディングス・丹羽崇ビジネス開発局長は「ローカル局の強みは地域からの信頼とブランド力」としたうえで、「社内外の垣根を超えたオープンイノベーションを通して地域のさまざまな課題解決を図り、新潟の持続的発展に貢献したい」と語る。

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<会場のNINNO 多数のスタートアップ企業も入居する>

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