【ローカルラジオ局の有料オンラインイベント 成功の秘訣】RCCラジオ 同社初のハイブリッド開催 イベントならではの"スペシャル感"を

編集部
【ローカルラジオ局の有料オンラインイベント 成功の秘訣】RCCラジオ 同社初のハイブリッド開催 イベントならではの"スペシャル感"を

広島の中国放送(RCC)ラジオが2月19日、同社の人気番組『かが屋の鶴の間』(金、23時30分~24時00分)の放送100回を記念し、イベント「こっちも鶴の間」を東京・渋谷のユーロライブで開催、有料配信も行った。同番組のイベント開催は2回目で、初回は2019年に広島で実施している。

広島出身の賀屋壮也さん(右)と岡山出身の加賀翔さん(左)によるお笑いコンビ・かが屋がパーソナリティを務める同番組。19年に特番として放送を開始し、月1回のレギュラー化を経て20年4月から毎週放送に。ところがその後、加賀さんが休養に入り、復帰までの約8カ月間、賀屋さんやゲスト、番組を支えるスタッフが協力して放送を続け、昨年12月に放送100回を迎えた。かねてリスナーからイベントを待望する声も多く、会場チケットは即日完売。有料配信チケットの売り上げも好調だった。

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<"男女将(おとこおかみ)"に扮する賀屋さん>

100回目の放送では、かが屋の2人がリスナーからお気に入りの回を募集し、これまでの放送内容を振り返るトークを行った。イベントではそれを体現。冒頭で、賀屋さん演じる「鶴の間」の女将がリスナーをおもてなしする設定の"男女将"として着物で登場し、会場を沸かせた。来場者にその場で写真を撮影する時間も設け、「SNSでの周知も図れたのでは」と担当者。また、これまでの放送の印象的な場面を年表で振り返るコーナーもあり、放送では見られない動画が公開されると、会場は大きな笑いに包まれた。

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<年表で振り返る>

番組の名物コーナーでもある「自由律俳句」では、リスナーから事前に募集した自由律俳句をかが屋がコントに仕立てて披露。さらに、お笑いコンビ・パーパーをゲストに迎え、歌と大喜利を掛け合わせたイベントオリジナルのコーナーも実施した。

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<リスナーからのお題でコントを披露するかが屋>

RCCがイベントのハイブリッド開催(リアルと配信の同時開催)を行うのは初めて。イベントを担当した番組ディレクターの通谷研志さん(東京支社営業部)は「番組を続けるため、社内外への周知に加えマネタイズの方法を模索している」と話す。今回の有料配信などにより、コロナ禍でも収益を見込んだイベントが実施できるとわかったことで「社内でのノウハウとしても参考事例の一つになったのでは」と振り返った。今後は人気コーナーの書籍化も検討しているという。

また、放送とイベントの最大の違いは「お金を払って足を運んでくれること」と通谷さん。特別感を提供するため、ラジオでは難しい、見た目にインパクトのある演出やバックスクリーンを用いたコーナーなどを積極的に行い、イベントならではの満足感を得られるよう工夫した。

「ラジコの有料会員になって、放送エリア以外の人にも聴いてもらえているのはとてもうれしい」と加賀さん。エンディングでは、賀屋さんが「今後も放送局を増やして全国のリスナーに届けたい」と意気込み、イベントは幕を下ろした。

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<パーパー・ほしのさんからプレゼントされたスウェットを着る2人。
賀屋さんが手にするクリアファイルはイベント限定のグッズ>

(番組公式サイト)
https://radio.rcc.jp/kagaya_tsurunoma/

(公式見聞録)過去の放送内容をまとめて読むことができます!
https://note.com/kagaya_tsurunoma/

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