放送文化基金の2025年度助成対象決まる イベント事業(後期)は民放を含め11件を採択

編集広報部
放送文化基金の2025年度助成対象決まる イベント事業(後期)は民放を含め11件を採択

放送文化基金の2025年度助成対象が2月6日に決まり、3月4日に都内で贈呈式が行われた。「技術開発部門」「人文社会部門」「イベント事業部門(後期)」の3部門から合計38件の対象事績(助成金額の総額は8,715万円)の代表者が同基金の濱田純一理事長から目録を受け取った。対象事績の詳細はこちら(外部サイトに遷移します)から(冒頭写真/上段は左からイベント部門前期の助成を受けた「北海道ドキュメンタリーワークショップ」の後藤一也実行委員長、「地方の時代」映像祭の市村元プロデューサー、下段左は同部門後期の日本国際放送・許田結莉、テレビせとうち・浅井批文の両氏)

技術開発部門には33件が申請。審査を経て、
 ▶難燃性を付与した低分子ゲル化剤の開発と有機ゲル電解質への応用(有機分子材料工学研究会 代表 岡本浩明=山口大学大学院 准教授)
 ▶リアルアバターの他者・AI操作による自己感喪失の定量化と受容性検討(豊橋技術科学大学大学院工学研究科 教授 北崎充晃)
――など10件が決まった(カッコ内は申請者、以下同)。

52件の申請があった人文社会部門からは、
 ▶配信時代の政治的番組とジレンマ : 台湾「政治ドラマ」の事例から(慶應義塾大学総合政策学部 教授 渡辺将人)
 ▶ラジオ沖縄と女性運動――85年のうないフェスティバルを起点に(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科 修士課程 河原千春)
 ▶テレビ文化拡張と再編に関する総合的研究~ポストテレビからトランステレビへ~(トランステレビ研究会 代表 丹羽美之=東京大学大学院 教授)
――など17件が選ばれた。

2024年度から始まったイベント事業部門は前期・後期の2期にわけて申請と審査が行われ、前期分の助成対象は25年8月に11件が決まっており(既報)、一部の事業は実施に移されている。後期は28件の申請から11件が選ばれた。主な事業は次のとおり。

 ▶地方民放局のコンテンツを海外に展開するためのフォーマットを開発する取り組み(日本国際放送・テレビせとうち共同プロジェクト 谷章生=日本国際放送 メディア事業推進部部長)
 ▶アナウンサー防災朗読イベント~地域災害を語り継ぐ~(BSN防災減災プロジェクト委員会 委員長 上村啓=新潟放送 執行役員メディアビジネス局長)
 ▶ジャーナリストカフェ~地域の若者と報道の「いま」を語る対話イベント~(カナリア舎 代表取締役 大越健介)
 ▶地域ジャーナリズムにおけるデータ報道・OSINTの推進と実践体制の構築(地域ジャーナリズムデータ報道・OSINT推進グループ 代表 坂本信博=西日本新聞社 メディア戦略担当部長)
 ▶放送文化とジェンダー研究の軌跡-先駆者の声を未来へつなぐ(国際ジェンダー学会メディアとカルチャー分科会研究史記録編纂委員会 代表 小林直美=愛知工科大学 准教授)
 ▶未来へつなぐ放送脚本-記録から創造へ(日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム 代表理事 池端俊策)

助成対象に決まったプロジェクトは2026年4月から27年3月までに実施し、報告をまとめる。

贈呈式に先立ち成果報告会も開催され、過去に助成した3部門のプロジェクトから各1件の成果報告が行われた(冒頭写真の下段右は2025年前期に採択された「放送の未来を担う人材育成・交流事業」を報告する青森放送の小山田文泰報道局長)。

イベント事業部門の2026年度前期申請
4月1日から受付開始

なお、民放各社も申請できるイベント事業部門は2026年度前期の申請が4月1日(水)から始まる。26年10月から27年9月の間に実施予定のメディア文化の向上に資するイベント・事業を対象に、従来の枠組みにとらわれない新たな試みを期待している。詳しくはこちら(外部サイトに遷移します)を参照。4月30日(木)までウェブで受け付ける。


民放onlineはイベント事業部門の助成を受けたプロジェクトの実施をこれまでに寄稿いただきました。ぜひご一読ください。

局を超え、継承し、切磋琢磨を 「北海道ドキュメンタリーワークショップ」が目指すもの(山﨑裕侍)
取材の喜び、表現することの意味語り合う 「九州沖縄メディア・フォーラム」開く(神戸金史)
「音楽・社会・人」をつなげる~読売テレビの音楽イベント『Grooving Night』が目指すもの門上由佳)
「喫茶らじお」 おしゃべりがつなぐ、まちとひと 地方放送局の新たな役割を目指して(高橋紘子)

最新記事