第1回ローカルテレビ営業開発セミナー 広島で開催

編集広報部
第1回ローカルテレビ営業開発セミナー 広島で開催

民放連営業委員会(委員長=龍宝正峰・TBSテレビ社長)は、「2025年度第1回ローカルテレビ営業開発セミナー」を6月5日に広島市でオンライン配信も併用した形式で会員社を対象に開催した(=冒頭画像)。

前半は、広島市に本社を構え中四国・九州で食品スーパー「ゆめマート」や大型商業施設「ゆめタウン」などの店舗を展開している(株)イズミの片山心・執行役員営業企画本部本部長が、「おなじ街でおなじ未来へ~TVの力とローカルメディア戦略 地域・放送局・イズミで描く未来~」と題した講演を行った。同社から見たローカル局は「地域を活性化するハブの役割」と説明。放送局とタッグを組んで行った、街中に設置されたチェックポイントを時間内にどれだけ多く回れるかを競う「シティロゲ」や、こどもが夢を持つきっかけを作る体験イベント「こどものyoumeある未来応援プロジェクト」(外部サイトに遷移します)を紹介した。

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<片山心・(株)イズミ執行役員営業企画本部本部長>

また、片山氏は19年にわたり食品本部で商品に携わってきた経験から、小売へのテレビの影響についても言及したうえで、イズミが放送局とともに▼地域の課題をともに解決し、地域を元気にすること、▼子どもたちに誇れる故郷を作ること――に取り組みたいとして、「地域に根差した民放局と一緒に力をあわせて、地域を活性化してきたい」と呼びかけた。

後半は、広島4局の担当者がパネルディスカッションで、自社の事例を紹介した。パネリストとして、中国放送(RCC)の清水健太氏、広島テレビ放送(HTV)の佐々木奈緒氏、広島ホームテレビ(HOME)の松井崇純氏、テレビ新広島(TSS)の森重祐治氏が登壇。ファシリテーターをRCCの坂上俊次アナウンサーが務めた。

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<パネルディスカッションの登壇者
左から順に坂上俊次アナウンサー、森重祐治氏、松井崇純氏、佐々木奈緒氏、清水健太氏>

RCCの清水氏は、自社制作番組『元就。』の元就公と、『イマナマ!』のレモナルド・レモンチの番組発キャラクターの活用事例、HTVの佐々木氏は、2023年9月にスタートした女性の社会課題解決や多様性を大切にする社会を目指す「わたしらしく生きるプロジェクト」、HOMEの松井氏は、こども食堂への正しい理解促進と運営者への金銭的支援のために2021年度から取り組む「こども食堂」応援企画、TSSの森重氏は、▼出産・育児を応援する「Thank you for zero キャンペーン」、▼人口転出問題に向き合う「マイプロジェクト広島」▼海の環境を取り戻す「ひろしま海の森づくりプロジェクト」――などの取り組みをそれぞれ紹介。

「会社が目指す方向性と制作、営業のバランスを成立させられるかがマネタイズの鍵」(清水氏)、「いろいろな人の活動を磁石のように結び付けて世に押し出していく役割ができる」(佐々木氏)、「こども食堂応援企画に賛同いただき、広がりを見せていけばよいものになる」(松井氏)、「地域課題では手を取り合えるところは取り合い、一緒に未来を描けるとよい」(森重氏)とそれぞれ述べた。

最後に坂上アナが、ここまでのやり取りをまとめて、「課題の数だけチャンスがある。チャンスの数だけ責任がある。そして、テレビ局には可能性がある。その可能性は競い合い、助け合うことでさらに大きくなると確信します」と締めくくった。

同セミナーは、第2回を9月に北海道、第3回を12月に福岡県で、オンライン配信も併用した形式で開催する予定。

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