総務省の情報流通健全性検討会とりまとめ案に民放連意見提出 違法アップロードに対するプラットフォーム事業者の責任の明確化を求める

編集広報部

民放連は8月20日、「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会とりまとめ(案)」への意見を総務省に提出した。

「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会」(座長=宍戸常寿・東京大学大学院教授)は、インターネット上の偽・誤情報対策やデジタル広告のビジネスモデルにかかわる課題を検討。「とりまとめ案」を公表し、7月20日から8月20日まで意見を募集していた。

民放連は、放送局由来のコンテンツがプラットフォーム(PF)上に違法にアップロードされている問題に、PFの責任の明確化を要望。①放送事業者をはじめとする権利者からの削除要請に速やかに対応する、②明らかに違法なコンテンツがアップロードされた場合は権利者からの削除要請を待たずに削除する、③ユーザーが違法なアップロードやその利用を行わないよう事業者自身が取り組む――の3点をPFの役割・責務として明確に記載するよう求めた。

「とりまとめ案」は広告主が支払う広告費が、違法なコンテンツや有害なコンテンツの発信・拡散する者の収益源となっており、「手間とコストを掛けて取材・編集・制作された質の高いコンテンツ等を発信するメディアの広告収入に影響が及んでいる」と言及。こうした課題は、広告に関わる全てのステークホルダーがコンプライアンス問題やリスクマネジメントとして認識すべきであるとする検討会の問題意識に、民放連も賛意を示した。

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