地方民間放送共同制作協議会(火曜会)の加盟局が制作する番組「録音風物誌」コンクールの最終審査が8月11日に行われた。審査員は放送作家の石井彰氏、フリーライターの武田砂鉄氏、歌人・作家の東直子氏の3人。
<審査風景>
49番組の中から最優秀賞に選ばれたのは、南日本放送の「屋久島民謡 まつばんだ」。途絶えかけた民謡を歌い継ぐ人々を丁寧に取り上げた姿勢が評価された。優秀賞はラジオ関西「ねえちゃんの駄菓子屋」と、秋田放送「なまはげは泣かない~コロナ禍の伝統行事」が受賞した。
石井氏は「生活の音に着目したレベルの高い年」と講評。その上で、ラジオで音をどう伝えるかを考え、もっと挑戦してほしいと要望した。今回初めて審査員を務めた武田氏は「限られた時間で音を伝えるバリエーションと、その地域にしかない体温や匂いを拾って抽出する手法に驚いた」と評価。東氏も「フットワーク軽く地元を取材できるのは地方局の強み。いろんな人の声をすくい上げてほしい」と展望した。
受賞作は9月から再放送する。詳細は火曜会ウェブサイトを参照。