全国37の民放AMラジオのローカル局が加盟する地方民間放送共同制作協議会（火曜会）は、制作費を援助するコンペ「火曜会・ラジオスピリッツ」を行った。このほど、９局17企画の中から選ばれた新潟放送（BSN）の企画を番組にした『おしゃべりな配達便』を12月18日（日）12・05-12・54に同局で放送する。
同番組は、新潟市にある家族で営むまちの酒屋のドキュメンタリー。店主の寺田和広さんは、東京の大学に進学し、卒業後はサラリーマンとして働いていた。2017年に家族の大反対を押し切って祖父母が経営していた酒屋を継ぎ、お酒を販売するだけでなく、人が集まり楽しい時間を過ごせる店づくりを行っている。
制作を担当したBSN情報センターの高橋紘子氏が、日本酒の勉強をしようと寺田さんが主催するイベントに参加したことが企画のきっかけ。何度も店を訪れ、寺田さんと親交を深める中で、おしゃべりでパーソナリティ向きだと感じたという。
スーパーやコンビニなどでもお酒を買える現代。故郷に戻り、酒屋を継いだ寺田さんの姿から、「酒屋はどういう状況にあり、どう変化しているのかだけでなく、幸せのあり方も考えてもらえたら」と高橋氏。女優・のんさんが担当したナレーションには、「じんわりと人の心に届く語り口で、番組に花を添えてもらった」と感謝を述べた。
同番組は、火曜会加盟各社にて年末年始を中心に2023年３月末まで放送する予定。