1人平均10の配信サービスを利用 米で増えるAVODとFAST TiVoビデオトレンド報告

編集広報部

デジタル動画レコーダーを手がけるTiVo10月末、2022年第2四半期の「TiVo Video Trends Report」をリリースした。アメリカとカナダで4,500万人以上を対象に行った調査結果によると、米加在住の消費者は一人平均9.86の動画配信サービスを利用していることが分かった。二桁台にこれほど近づいたのは初めてだという。前年同時期調査では8.8だった。

特筆すべきは、AVODAdvertising Video On Demand)が利用サービス全体の32%を占めること。21年の第4四半期は26%だった。今年は一人平均3個以上のAVODFASTFree Ad Supported TV)を利用していることになると、レポートでは示している。広告なしの有料配信サービス(SVOD)市場を、AVODFASTが着実に侵食していることが指摘された。

このほか、今回の調査では回答者の約70%が「家計の中での動画配信の優先度は中〜高」と答えており、「経費節約のために動画配信予算を削る」と答えたのは全体の25%程度だった。回答者の約29%が過去半年の間にスマートテレビを購入していて、20%程度が今後半年の間に購入する予定だと答えた。さらには、スマートテレビ購入者のおよそ73%が「よりパーソナライズされた視聴体験を得るために、データをシェアしてもよい」と答えている。いかに消費者がテレビや配信の視聴を楽しみにし、そのための予算を確保しているかを浮き彫りにしたレポート内容だった。

ユニークな調査結果としては、
AVODユーザーのおよそ4人に1人が、3カ月ごとに解約と契約を繰り返している
▷解約と契約を繰り返すユーザーの多くは有料テレビ契約者。ブロードバンド契約のみの配信ユーザーの約2倍だった
▷相変わらず多かった配信サービスへの苦情は、「コンテンツが多すぎて選べない」
▷有料テレビ契約者のうち25%程度が、一度コードカットした後に再契約していた
▷有料テレビ契約の解約率は、SVOD解約率に比べると圧倒的に低い

――といったものも紹介されていた。

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