鹿児島のテレビ5局 8・6豪雨災害から30年で共同イベントを開催

編集広報部
鹿児島のテレビ5局 8・6豪雨災害から30年で共同イベントを開催

南日本放送、鹿児島テレビ(KTS)、鹿児島放送、鹿児島読売テレビ、NHK鹿児島放送局の5局は、9月3日にスペシャルトークイベント「8・6豪雨災害から30年 気象キャスター大集合」を鹿児島市内で開催した。

1993年8月6日に記録的な大雨が鹿児島県内を襲い、繁華街である天文館が広く浸水、山地や海岸沿いでがけ崩れも多発して、死者・行方不明者は49人にのぼった「8・6豪雨災害」。同災害について人々の記憶から失われていくことに危機感を抱き、KTSが昨年冬にイベントの開催を企画し、各局に説明。気象予報士らと報道責任者でそれぞれ打ち合わせるなど、5局で準備を進めてきた。

過去の災害を語り、防災意識を啓発するメッセンジャーには、普段からテレビで身近な存在として親しまれている気象予報士が適任だと考え、イベントは5局の番組に出演する気象予報士10人が登壇する形式とした。

当初は8月6日の開催を予定していたが、台風6号接近のため延期し、9月3日の開催となった。当日は、「8・6豪雨災害」の記録映像上演や災害発生時の鹿児島市の浸水区域の説明、気象予報士のプライベートトーク、気象クイズ大会などを実施。会場となった商業施設は、イベント開催中は400人を超える来場者があり、施設関係者によるとオープン以来、最大級の動員となったという。

来場者からは、「災害の恐ろしさが分かった」「(画面でいつも見ている)気象予報士に会えてうれしかった」など好意的な意見が寄せられ、登壇した気象予報士から、「これからも定期的に実施したい」「県民の防災意識の高さを感じた」などの声が上がった。

「今回の来場者の多さは、私たち気象予報士への期待の表れでもあると受け止めている」とKTSの新井雅則・報道制作局ウェザーセンター長。「これからも一人一人が毎日の仕事を丁寧にこなし、年に1度は防災イベントを開いて、災害について学び・考える機会を提供したい」と意欲を語った。

会場の写真.jpg

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