BS松竹東急 「伝統の継承と新しいものへの挑戦」を目指して

橋本 元
BS松竹東急 「伝統の継承と新しいものへの挑戦」を目指して

BS松竹東急は本年3月26日におかげさまで開局1周年を迎えました。

松竹、東急で設立、その後ザイマックスから資本増強をいただき、松竹グループのメディアとして、「伝統の継承と新しいものへの挑戦」を目指し、後発局ながら放送文化の発展に寄与させてもらいたいと、考えております。「毎日おうちで劇場気分!」が局モットー、親しみやすくて面白い、をお伝えしていきます。 

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「3つの柱」を中心に多様な番組を提供

 編成の柱としては映画、舞台、オリジナル番組、の3つ。松竹が映画で100年以上、歌舞伎で400年以上、歌舞伎座、南座、京都撮影所などで培ってきたエンターテインメントのDNAを活かして、先行局の皆さまが切り開いてこられたBS放送の世界に、新しい局ブランドを皆さまと共創していき、視聴の多様性に貢献させていただきたいと思っております。 

1つめの柱である映画は、平日は「よる8銀座シネマ」、土曜日は「土曜ゴールデンシアター」、を編成、年300本以上の洋邦画を放送しております。5月は小津安二郎監督特集、「Bunkamura ル・シネマ」特集、『ロッキー』シリーズ全8作一挙放送など、自宅で気軽に映画を楽しんでもらえる編成を意識しております。 

2つめの舞台に関しては、伝統の歌舞伎、先端技術と融合した超歌舞伎、演劇、松竹新喜劇、落語などの名作、話題作を「日曜ゴールデンシアター」「週末ミライシアター」などでお送りしております。歌舞伎は敷居が高い、という方でも、葛西聖司氏の解説をお聞きいただくと、歌舞伎の華やかな世界を身近に感じていただけます。

【半熟ファミリア】_キービジュアル.jpg

3つめのオリジナル番組に関しては、開局当初から週2本のオリジナルドラマを制作しております。4月クールは平祐奈さん主演、羽鳥まりえさん原作の『半熟ファミリア』、鞘師里保さん主演、瀬戸口みづきさん原作の『めんつゆひとり飯』を放送。またドラマ以外にも松竹らしいオリジナル番組として、松本幸四郎丈、尾上松也丈の冠番組『松本幸四郎が沼る!!』『松也Pの○○○』を制作しています。

【めんつゆひとり飯】_キービジュアル.jpg

 松竹のイメージは文化モード、視聴者の皆さまから「落ち着いている、静かな印象」などの声をいただいておりますが、本年よりスポーツの生中継も拡大。3月からプロ野球のオリックス戦を21試合、ゴルフでは5月から全米プロゴルフ、全米オープン、全米女子オープンなどBS放送で人気のスポーツ生中継にも取り組み、総合編成局として、「今」と繋がる「元気」もお伝えしてまいります。 

多くの方に知っていただくために 

課題はやはり認知、まだまだ多数の方が新チャンネルが誕生したことをご存じない。またBSの歴史に由来することだと思いますが、BS=有料放送のイメージが強く、広告営業はまずそこから、という課題もあります。認知いただいている方々からはまずまずの評価を得ておりますので、定曜定時の編成、スポーツ生中継など番組内容を知っていただくために、私自ら全国巡業、日夜奮闘中というところです。

また、放送以外のデジタル化、オンデマンド配信、DX等への取り組みも、駆け出し局にはなかなかハードルが高く、この3月に「BS松竹東急オンデマンド」を立ち上げ、オリジナル番組のキャッチアップをスタートしたばかりです。

 BS放送への信頼を大切に

 最後に私事で恐縮ですが、BS放送と私、についてお話しさせていただきます。1990年、WOWOWの開局前に入社、BSアナログ、デジタル含め、その黎明期から現在まで一緒に歩ませていただきました。約3年前に縁あってBS松竹東急の立ち上げに参加いたしましたが、新参者としてあらためて現在のBS市場を見渡しますと、30年以上かけてひとつのメディア、コミュニティとして成熟しつつあるなあと感じると同時に、4K8Kへ、ふたたびテクノロジー・イノベーションを超えていくBS放送の先進性、高度化の先陣を切る使命などを再確認する次第です。 

開局に際し、BS放送の世界に、安全、安心、上質、ゆっくり、落ち着いてなど、時代の激しい変革期において大切な空気感があることを嬉しく思っています。デジタル化、配信ビジネスなどはもちろんのこと、放送とテクノロジーの進化は切っても切れない宿命。そのようななかで人々の信頼を得ること、信頼の証としての局ブランド、そんなことを大事にしていくことが一番なのかとも思っております。

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