新潟放送は7月から8月にかけ、子どもにラジオ受信機を作ってもらうイベント「夏休み親子工作教室」を開催している。県教育委員会後援のもと、イオンやアピタ、リオン・ドールといった県内ショッピングセンター17カ所で実施。昨年に続き、今年もワイドFM対応ラジオの制作キットを用意する(※冒頭写真=7月17日の実施模様)。
新規リスナー獲得や"子どもの科学的リテラシー向上"を目的に、2003年に電源が不要なゲルマニウムラジオ制作でスタート。2006年から毎年実施しており、トランジスタラジオやICラジオを経て2022年からワイドFM対応ラジオの工作を行っている。各局がワイドFMの導入を進めるなか、同社も2022年に開始したこともあり、FMを聴けるラジオ工作としたが、その実現には苦労したというラジオ営業部の北川亮氏。「小学生でも作ることができる部品数での実現に向け、ラジオキットのメーカーに無理を言って部品を20点以内に抑えた」とコメント。また、AMラジオと比べ、ワイドFM対応のラジオはコストの削減が難しく、大量発注によりコストを抑えているという。
ラジオは、小学校高学年で40―50分、低学年で60―70分ほどで作ることができる。昨年実施したイベントには449人が参加。今年はキャンセル待ちを含めると420人以上(7月25日時点)から申し込みがあったという。北川氏は「完成して音が聴こえると、みんな笑顔を見せてくれる」と話す。参加者から、翌日のラジオ番組にイベントの感想メールが送られてくることもあるという。また、他局からイベントに関する問い合わせも。北川氏は「20年のノウハウを伝えるので、全国のラジオ局でもラジオ工作イベントを実施してほしい」と期待する。