米MLBワールドシリーズ「ドジャース対ブルージェイズ」第7戦  FOXの中継が近年最高の視聴者数に

編集広報部
米MLBワールドシリーズ「ドジャース対ブルージェイズ」第7戦  FOXの中継が近年最高の視聴者数に

今年の米MLB(メジャーリーグベースボール)最終決戦「ワールドシリーズ」(10月24日~11月1日)はロサンゼルス・ドジャースがトロント・ブルージェイズを4勝3敗で下し、2年連続9回目の優勝を果たした(冒頭画像はMLBの公式サイトから)。大激戦となった第7戦(11月1日)は米国で近年最も高い視聴者数を記録した。FOXが独占中継し、ニールセンによる最終集計で米国内の平均視聴者数が2,733万人、ピーク時には3,306万人に達した。ただし、2017年の第7戦「ヒューストン・アストロズ対ドジャース」の平均2,907万人には及ばなかった。

MLBの公式発表によると、第7戦のグローバル総視聴者数(米国・カナダ・日本の合計)は5,100万人。延長11回に及ぶ熱戦は「1991年以来、最も視聴された試合の一つ」と発表された。32年以上ぶりにカナダからワールドシリーズ進出を果たしたブルージェイズの話題性と、大谷翔平、MVPに輝いた山本由伸、佐々木朗希の日本人選手を擁するドジャースの存在が国際的関心を押し上げたと、米メディアが報じている。特に米国では17歳以下の若年層の視聴者が前年比11%と急増し、2017年以来最多となった。全7戦をとおした平均視聴者数も1,571万人で、2017年以来の高水準となった。ワイルドカード戦から始まるポストシーズン全体も平均視聴者数が前年比8%増の808万人。試合時間の短縮を目的に、ピッチクロック(投球間隔の制限)や申告敬遠を導入するといった近年のルール改正が奏功したとの見方も指摘されている。日本ではNHKが総合とBSを通じて全試合を放送した。

今年はレギュラーシーズンでも同様の傾向が見られた。米スポーツビジネスメディア「Front Office Sports」によると、1試合の平均視聴者数は地上波局で前年比9%増の204万人、ケーブル局で10%増の32万人と、二桁かそれに近い伸びを示した。ケーブルではESPNの『サンデー・ナイト・ベースボール』が平均180万人(前年比21%増)と好調。公式SNSの視聴回数も大きく伸びた。2025年レギュラーシーズンにおける「MLB」とスペイン語版「MLB Español」両アカウントでの総視聴回数は178億回に達し、前年比20%増を記録した(MLB公式発表)。シーズンをとおしての上向き傾向がポストシーズンの高視聴者数を後押しした格好だ。

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