Netflix&VIPO共催「Netflix Respect Training」 「思考の筋力」を鍛えるワークショップ参加レポート

編集広報部
Netflix&VIPO共催「Netflix Respect Training」 「思考の筋力」を鍛えるワークショップ参加レポート

NetflixVIPOが共催で「Netflix Respect Training」と題して、Netflixオフィシャルパートナーであるピースマインドの田中秀憲スーパーバイザー(=冒頭写真)を講師に迎え、925日からリスペクト・トレーニングを全部で7回開催する。「リスペクト・トレーニング」はNetflixが開発したもので、心理的安全性を高め、誰もが安心して能力を発揮できる職場環境づくりを目的に、同じ職場で一緒に働くメンバーが相互に「リスペクト」のフィルターを通して接する「思考の筋力」を鍛えるためのワークショップ型のトレーニングである。同社は『全裸監督』(2019年配信)以降、制作する全ての作品で取り入れている。今回は、「コンテンツ業界で働く、リスペクト・トレーニングを受講したことのない方」を対象に、幅広い人が体験する機会だ。記者も実際に、1017日の第3回に参加した。

会議室には、35人ほどの参加者が集合。対象が広いこともあり、性別、年齢、職種もバラバラのメンバーでの受講となった。冒頭、Netflixの小沢禎二プロダクション部門日本統括ディレクターから「してはいけないことを学ぶのがリスペクト・トレーニングではなく、安心・安全な職場のために行動変容をもたらすような思考の筋肉を鍛えてもらうのがこのトレーニング」と目的について説明があった。続いて田中講師から「相手と意見が違うこともある。それを知り、考えるのがリスペクト・トレーニングの一環なので、どんどん発言してください」と参加に当たっての心構えが説明された。

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<Netflixの小沢禎二プロダクション部門日本統括ディレクター>

トレーニング冒頭のミニゲームを通じて、参加者は41組のグループに分けられると、説明をはさみながら、「リスペクトとは何か」「会話の事例を見てどう感じるか」「業務中に見て聞いて困った事例」などをディスカッション、その結果をグループの代表者が挙手をして発表していく。実際に参加すると、グループディスカッションは、「必ず全員が発言する」必要があるため、テーマについて必死に考えることとなった。記者が参加したグループでは、役職もバラバラで、例えば「"前も言ったよね、どうして分からないの"との発言についてどう考えるか」をテーマにディスカッションした際は、教える側が多い参加者からは「指導することへの苦悩」について、一方教わる側の参加者からは「細かすぎる指示に対応しきれない悩み」について発言があり、上司と部下それぞれの業務上の行動に至るまでの思いを聞くことができた。

そのようなグループワークの後、「心理的安全は仕掛けていかないと実現しない」と「介入力」の大切さを説く田中講師。実際に、職場内での安心・安全が崩れそうになった時に、介入することができるかとのディスカッションを行い、全体の振り返りが行われた。最後に小沢さんは「受講終了後には、バッジをお渡しする。現場で同じバッジを付けた人と出会ったら、ぜひその人と今日のように話し合い、リスペクトされていないと感じることがあれば、提案するなどリスペクトを大事にする行動をしてほしい」と締めくくった。

自分がディスカッションに参加しているともあり、あっという間の90分間であった。リスペクト・トレーニングの肝は、業務の中で見過ごしてしまうことや気がついても声が出せないといった状況を打破する力「気づいて」「発言する」――この2点を鍛える、まさにトレーニングであった。


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