米調査会社ライトマン・リサーチグループ(LRG)が8月末、新たな消費者調査「Emerging Video Services 2022」の結果を発表した。全米1,900世帯を対象に今年6、7月に行われたもので、米国の成人59%がテレビ以外のデバイス(スマートフォン、タブレット、PCなど)で、毎日動画配信を見ていることが分かった。2020年は55%、2017年は43%、2012年は18%と、過去10年間で割合が急増していることも示された。
この視聴傾向は若者ほど顕著で、18〜34歳が83%、35〜54歳が64%、55歳以上が35%だった。テレビ以外のデバイスであっても、視聴場所は自宅である場合が最も一般的で、スマホで動画視聴する人の82%、タブレットなどでの視聴は85%が自宅だった。コンテンツ別に見ると、毎日何らかのYouTube動画を見る成人が全体の51%でトップ。ニュース配信が35%と続く。さらに、全米世帯の83%が最低でも1つのSVODと契約しており、2020年の78%、2017年の64%から増加。また、64%の世帯が複数のSVODサービスを利用している。
一方、チャーター・コミュニケーションズ傘下のSpectrum Networksが調査会社Morning Consultと6―7月に全米5,000人の成人らを対象に行った調査では、ローカルニュースの信頼度の高さと、その視聴デバイスとしてのテレビの強さが示された。
ローカルニュースの最も重要な情報源を尋ねた項目で、テレビが48%でトップ。ニュースアプリが40%で続き、ソーシャルメディアは17%と遠く及ばなかった。「毎日テレビ画面でローカルニュースを見る」と答えた人は全体の62%に及んだ。これは全米ニュースを毎日視聴する人の割合である55%を大きく上回っている。
そのほか、▷「ローカルニュース報道に満足している」が87%、▷「テレビとラジオで報道されるローカルニュースは最も信頼に値する情報源」が83%、▷「ローカルニュースはコミュニティーだけでなく、全米で起こっている重要な出来事や情報を提供している」が77%、▷「ローカルニュースは地域社会に前向きな変化をもたらすことに貢献している」が72%、▷「ローカルニュースは政府、企業の責任を追及する機能を持つ」が63%だった。