総務省は6月23日、2022年度の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」を発表した。平日、休日ともに1日あたりのメディアの平均利用時間は、インターネット利用がテレビのリアルタイム視聴を上回った。平日は3年連続で、休日は今回が初めて。
総務省情報通信政策研究所が東京女子大の橋元良明教授らと共同で、SNSなどインターネット上のメディアと、テレビや新聞など従来型メディアそれぞれの利用時間や時間帯、利用率や信頼度などを12年から毎年調査している。今回は22年11月5―11日に、13―69歳の男女1,500人を対象に実施した。
各メディアの1日あたりの平均利用時間を見ると、テレビのリアルタイム視聴(あらゆる機器を含む)が平日135.5分、休日182.9分。一方、インターネットの利用は平日175.2分、休日187.3分となり、いずれもネット利用がテレビを上回った。平日の平均利用時間の差は39.7分で、前年度の30.8分から広がった。行為者率もテレビのリアルタイム視聴が平日73.7%(前年度74.4%)、休日72.2%(同75.0%)、インターネット利用が平日90.4%(同89.6%)、休日88.5%(同86.7%)となり、平日、休日ともにネット利用の方が高く、差が広がった。
インターネットの利用項目別では、「動画投稿・共有サービスを見る」が平日51.0分、休日74.1分と最も長い。休日の10代、20代は「動画投稿・共有サービスを見る」「ソーシャルメディアを見る・書く」の平均利用時間がいずれも100分を超えた。
主な動画共有・配信サービス等の利用率は、YouTubeが88.2%でトップ。TVerは24.6%、radikoは14.1%だった。
目的別の利用メディアは、テレビが「世の中のできごとや動きについて信頼できる情報を得る」で、20代を除いた各年代のトップだった。前年度まではテレビが各年代でトップだったが、今回、20代はインターネットがテレビをわずかに上回った。