ニールセン「The Gauge」  全米テレビ視聴時間 配信が初めてケーブルを抜く

編集広報部

ニールセンが8月18日に公表した最新データで、全米でのテレビ視聴時間全体に占める配信サービスのシェアが、この7月に初めてケーブルを追い抜いてトップとなったことが示された。ニールセンは2021年5月から毎月発表しているデータ「The Gauge」で、地上波、ケーブル、配信のテレビ画面を介しての視聴時間を基に、それぞれのシェアを示している。

7月の最新データでは、配信サービスが全体の34.8%でケーブル(34.4%)をわずかながら上回り、全米での最も一般的なテレビ視聴方法となった。ただし、地上波の21.6%をケーブルと合わせると、"リニア"としては依然として56%のシェアを持つ。

 The Gauge」が始まって以来、トップは常にケーブル、次いで配信、地上波の順だったが、ケーブルと地上波が少しずつシェアを減らしているのに対し、配信はシェアを伸ばしているという傾向にあった。前月(6月)比で見ると、地上波は3.7%減で、全体のシェアポイントにして0.8%減、ケーブルは同2%減(シェアポイント0.7%減)、配信は3.2%増(シェアポイント1.1%増)だった。昨年7月の地上波シェアは23.7%で、今年7月はそこから9.8%減。同様にケーブルのシェアは37.7%から8.9%減で、配信は28.3%から22.6%増だった。なお、「The Gauge」で配信シェアが初めて30%を超えたのは今年4月だ。

配信サービスの内訳を見ると、ネットフリックスがテレビ視聴全体のシェア約8%でトップ。次いで、Youtubeが7.3%、以下Hulu、アマゾン・プライムビデオ、Disney+、HBO Maxと続く。「The Gauge」のデータは、全体のシェアが1%を超えた時点で単体としての数字が示される。そのため、NBCUのピーコックなどは、まだ全体シェア10.2%の「その他の配信サービス」の中に含まれる。

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