TOKYO MX 生放送帯番組で手話通訳を導入

編集広報部

TOKYO MXはこの10月より、『堀潤モーニングFLAG』(月―金、7・00―8・00)内の『東京インフォメーション』(月―金、7・15―7・20)で手話通訳付き放送を始めた。同社が生放送の帯番組で手話通訳を導入するのは初めて。

9月1日に東京都手話言語条例が施行されたことを受けたもの。東京都が提供する同番組は、都政に関する情報や医療、福祉、防災などの生活関連情報などを発信している。これまでにも、テロップを充実させる視覚的な演出を行ったり、放送後に番組ウェブサイトで放送内容をテキスト化するなどの取り組みを進めてきた。10月3日以降は、画面右下の丸いワイプ内に手話通訳士が映っている。

『東京インフォメーション』手話通訳画面1.jpg

番組では、放送前日に原稿とVTRを確定させ、内容を東京手話通訳等派遣センターと共有。放送当日のリハーサルを通じて問題点などをクリアしてから生放送に臨む。手話通訳士が同時通訳を行うため、手話を必要とする視聴者のスピード感に合わせてVTR構成を組み立て直したり、キャスターが読み上げるテンポを調整するなど、手話通訳士のアドバイスも受けながらさまざまな工夫を行っている。

都が提供する番組の中で、帯の生放送で手話を同時通訳しているのは同番組のみ。東京手話通訳等派遣センターにとっても、生放送の番組に手話通訳士を連日派遣するのは初めてだという。髙村圭輔プロデューサーは、「放送という分野でファーストペンギンになれたことは意義が深く、手応えを感じている。取り組みを継続していく中で、手話を必要とする方々からの評価につなげていきたい」と語る。

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