テレビ北海道  "リモート統合監視システム"の販路拡大 東京支社に展示

編集広報部
テレビ北海道  "リモート統合監視システム"の販路拡大 東京支社に展示

テレビ北海道(TVh)は、東京支社で自社開発したリモート統合監視システム「バーチャルマスターオペレーター」(VMO、=冒頭写真)の展示を始めた。6月25日、26日には開発担当者が出席のもとで見学会を行った。

VMOは、放送局のマスター室を画面上に再現し、リモートで監視・オペレーションを行えるシステム。タッチパネルで操作できるデスク型の実機のほか、PCでも運用できる。2023年の日本民間放送連盟賞技術部門最優秀を獲得した(最優秀受賞のことばはこちら)。TVhは5月1日付でNTTスマートコネクトとVMOの販売店契約を締結している。

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<タッチパネルの画面>

東京支社での展示は、TVhがVMOを対外的にセールスしていくために道外にも販路を広げる狙いで始めた。6月の見学会では2日間で9社が参加。このほか放送局や放送関連の会社を中心に約10社から問い合わせがあったという。見学会では、デスク型の実機を使用して映像や音声の切り替えなどを、開発担当者が操作しながらリモート統合監視のデモを実施。また、本社の技術担当者が疑似的なエラーを発生させることで、それがどのようにVMOにアラートとして表示されるかなども紹介した。

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<アラート発生時のVMO画面
確認・操作が必要な画面に自動で切り替わる>

回線遅延は、今年3月にTVhとテレビ東京、テレビせとうちの3社で行った統合監視の実証実験の実績値で、札幌~東京、札幌~岡山ともに0.5秒で、機器遅延はほぼない。発注・契約が決まってから機器調達含め6カ月くらいで実運用を開始できるという。

TVhバーチャルマスターオペレーター推進室兼東京支社営業部の久保田雄斗氏は、「『バーチャルマスターオペレーター』という名前から、放送局向けのイメージがあるが、モニターを表示させたり、PCを操作したりすることに特化したシステム。複数拠点を1カ所で統合監視ができ、リソースの削減にもつながる。他業界にもセールス可能なので広げていきたい」と語った。

また、DX推進部担当部長兼バーチャルマスターオペレーター推進室の齋藤光司氏は、「カスタマイズできることがVMOの強みで、他の放送局や業種の話も聞くことで新たなアイデアを得るなど可能性が広がる」と説明した。

VMOについてはこちら

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